【静岡県・富士山本宮浅間大社】穏やかな氣の浅間大社総本宮へ

公開日 2020年10月11日 最終更新日 2021年9月26日

富士山本宮浅間大社は、全国に1800社もある浅間神社の総本宮であり、駿河の国一之宮である。旧官幣大社という由緒あるお社でもある。このお社が鎮座するのは、富士山の麓、静岡県富士宮市。富士山と富士宮焼きそばで有名な町だ。実際に行ってみると、富士山の湧き水が豊富に流れる水の町でもあった。東京から日帰りで、富士山本宮浅間大社へ旅してみよう。

ご由緒

境内案内図/富士山本宮浅間大社

創建は紀元前27年頃とされる。富士山の噴火を鎮める浅間の大神様を祭ったことが始まりとされている。その後、山宮浅間神社(やまみやせんげんじんじゃ)に遷移されたのち、平安時代806年頃、現在の富士山本宮浅間大社の地にご鎮座されることとなった。

ご利益

浅間大神とは、山の神・大山祇神(おおやまづみのかみ)の娘・木花咲耶姫(このはなさくやひめ)である。噴火を鎮める神であり、火伏の神とされるが、女性の神様である。安産、水徳、家庭円満のご利益をいただける。なぜ女性神であるのかについては、富士山の裾野の形からではないか、と考えられているようだ。山の神は元々、”積み重ねて山と成す”ご利益がいただけることで知られている。女性神であるさくや姫様は、意志を貫き、誠実さで人生に花を咲かせたい方にもご利益があるとされる。

神社を歩こう

第一鳥居

第一鳥居/富士山本宮浅間大社

最初の鳥居となる大鳥居は、富士山世界遺産センターのすぐ横にある。駐車場の鳥居は、第二鳥居だ。天気が良ければ、第一鳥居の右側に富士山が見える。

第二鳥居から楼門へ

第二鳥居/富士山本宮浅間大社

第二鳥居をくぐると、楼門の手前には、左右に広がる広場がある。桜の馬場だ。馬場には、桜並木は500本植えられていて、毎年、流鏑馬祭りが行われている。流鏑馬は、鶴岡八幡宮を始めとした関東各地の神社にてとり行われている神事。浅間大社では、源頼朝が奉納したことから、頼朝の像とともに、流鏑馬神事の様子が描かれている。春は朱色の社殿と淡いピンクの桜が素晴らしいコラボを見せ、多くの花見客でにぎわう。

楼門/富士山本宮浅間大社

馬場にある源頼朝像、鯉のいる鏡池と池にかかる輪橋(わのはし)を通ると、目の前にあるのが二階建て入母屋造りの楼門だ。徳川家康が、関ヶ原合戦の勝利の御礼にと寄進したものである。

家康が寄進した社殿・拝殿

拝殿/富士山本宮浅間大社

境内がとにかく広い。17,000坪もあるそうだ。家康が寄進した朱色の社殿は、国の重要文化財。主祭神は、浅間の大神こと、木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)。そして、その父神である大山津見命(おおやまつみのみこと)、夫である邇邇芸命(ににぎのみこと)も祭られている。

本殿/富士山本宮浅間大社

二階部分が本殿にあたる。浅間造りとよばれる独特な社殿は、春の桜の季節にはカメラを構える人々でにぎわうのも納得の美しさだ。

木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)って?

山の神・大山津見命(おおやまづみのみこと)には、2人の娘・息長足姫(おきながたらしひめ)木花咲耶姫(このはなさくやひめ)がいた。2人の娘を、天孫降臨した天照大御神の孫・邇邇芸命(ににぎのみこと)に嫁がせることになり、父はたいそう誇らしく喜んだ。なにせ、天津神(あまつかみ)に嫁いだ初めての国津神(くにつかみ)である。

ところが邇邇芸命は美しかった木花咲耶姫命だけを愛し、見た目が麗しくなかった息長足姫を父の元へ返してしまう。返された息長足姫は、長寿を与える姫だったのだ。邇邇芸命が返さず愛せば、人間の寿命はもっと長かったのだとされている。一方、残された木花咲耶姫は御子を身ごもるのだが、邇邇芸命は「たった一度の契りで身ごもるとは…。我が子ではないのでは?」と疑いを持った。
木花咲耶姫命は、「私が産屋に火を放ち、その中で3人の子を産み落とすことができれば、あなたの子です」と主張し、3人の子を燃える小屋の中で産んだ。

見事な桜

桜と拝殿/富士山本宮浅間大社

ぜひ訪れたい季節は、何といっても春。境内には500本もの桜があって、格別の季節となる。秋口にも、マメサクラが咲くのだが、春にはかなわない。

湧玉池

湧玉池/富士山本宮浅間大社

楼門手前の桜の馬場から右へ進むとあるのが、湧玉池だ。市内を流れる一級河川・神田川の源流であり、かつては、ここで禊をしてから富士山に登山したという重要な池である。浅間大社がこの地に遷されたのは、この池があったかららしいのだ。拝殿での参拝を終えたら、拝殿右横の門から進もう。この池の水は、富士山を45年の月日をかけて、ろ過されてきた恵みそのもの。水の平均温度は13度で、夏は冷たく、冬は温かな水とされ、国の特別天然記念物にも指定されている。平兼森の歌である「つかうべき かずにをとらん 浅間なる 御手洗川のそこにわく玉」はまさに、ここが舞台。平安の世から変わりない美しき光景を、今も見ることができるのは、ありがたいことである。

稲荷神社と厳島神社

稲荷神社/富士山本宮浅間大社

厳島神社/富士山本宮浅間大社

湧玉池には、橋の手前に稲荷神社、橋を渡った先に厳島神社の2つのお社がある。優雅に泳ぐ鴨と、水草はいつ訪れても涼し気で、朱色の橋が平安の世を思い起こさせる。足を浸してみたり、ただ静かに座って瞑想したり、訪れた人々は思い思いに過ごすにはベストな場所だ。元は禊祓いをする場所であるだけに、心が洗われていくのがよくわかる。

水屋神社

水屋神社/富士山本宮浅間大社

水くみ場/富士山本宮浅間大社

この富士山がろ過した、ありがたいお水をいただける、水屋神社。こちらではお水をくんで持ち帰ることができる。空のペットボトルが1つ100円(だったと思う)でいただけるが、事前に持参した方がいい。この水には、富士山の雄大で寛大な、愛と積み重ねる波動がたくさん入っている。ミネラルも豊富そうだ。沸かして飲むように、との注意事項が書いてあるので、各自注意したい。水屋神社の脇奥には、天神社もある。

さくら御籤

さくらみくじ/富士山本宮浅間大社

神社内には、数種類おみくじが用意されているが、おすすめは、咲良(さくら)御籤だ。豊かな水のある神社で必ず見かける、水で浮き出るタイプのおみくじだ。

文字が浮き出るタイプ/富士山本宮浅間大社

水屋神社で浸した後、浮き出た文字をチェック。持ち帰りができないので、写真におさめておくといいだろう。内容をチェックしたら、結びにいこう。結び方は看板に書いてある通りに。

さくら御籤の結び方/富士山本宮浅間大社

さくら御籤の結び方/富士山本宮浅間大社

折りたたみ結んでみれば、すべてが整い必ず願い叶う、そんな氣がした。

ランチ&休憩

ここずらよ

ここずらよ/富士山本宮浅間大社

参拝する度に訪れているお店、ここずらよ。イカ入り富士宮焼きそばには、並と大盛があり、写真は並。さの萬が発症とされる肉カスと、もちもちとした舌触りの良い麺、削り粉が特徴の焼きそばだ。東北出身の私には、もうちょっと濃い味が好みだが、削り粉がくせになる。ソフトクリームやお土産も購入できる。

富士宮焼きそば

富士宮焼きそば・だし粉

富士宮焼きそば

お宮横丁と北川製餡所

お宮横丁/富士山本宮浅間大社

ランチは、境内外のお宮横丁でいただく人が多いだろう。お宮横丁は、飲食店などが数件集まった小さな路地だ。第一鳥居を出て横断歩道を渡った場所にある。私のお目当ては、北川製餡所の御くじ餅だ。

北川製餡所

北川製餡所

富士宮の地で80年以上営業されているお店で、TVでも紹介されている。富士山の伏流水で炊きあげられた小豆は、とにかく優しくて上品で豊かな味。

御くじ餅/北川製餡所

御くじ餅/北川製餡所

御くじ餅/北川製餡所

徳川家康が関ヶ原に勝利した際、人々へ紅白のお餅を振舞ったという言い伝えから生まれた御くじ餅。ツルツルもちもちな皮と、やさしくてほっこりする餡がやみつきになるので、毎回お土産に購入する。

北川製餡所

お土産だけでなく、こちらでいただくこともできるようだ。

山宮浅間神社

富士山本宮浅間大社の前にご鎮座されていた元宮である、山宮浅間大社にも参拝に訪れておきたい。浅間大社から5km、さらに富士山の方向へと走った場所にある。お社がない神社だが、富士山からの爽やかな氣が流れる場所だ。杉並木を過ぎ、鳥居をくぐって石灯篭を抜けた先に籠屋(こもりや)がある。籠屋を抜けると、道のど真ん中に石が2つあるのだが、それらは4月の神事で使われる鉾立石。土日のみのようだが、籠屋に本宮大社の方がいらっしゃって、御朱印などに対応されていたようだった。

やわらかな雰囲気の本宮大社へ

拝殿/富士山本宮浅間大社

さすが浅間大社の総本宮は違うと思わせるほどの立派なお宮である。穏やかなエネルギーに包まれる感覚は、他の浅間神社とはまるで異なる。浅間大神を祭る浅間大社は、静岡と山梨に多数あるが、ここ本宮と、山梨の富士山市にある北口本宮、双方を参拝して雰囲気の違いを比べてみるのも楽しいはずだ。ぜひ参拝を。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。

富士山本宮浅間大社

fuji-hongu.or.jp

北口本宮冨士浅間大社

www.sengenjinja.jp

アクセス

 

・新富士インターまたは小泉インター
・西富士宮駅または富士宮駅から徒歩
・駐車場:最初の20分は無料、その後1時間あたり200円。
駐車場の端にある詰め所の方にお支払いを。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。