公開日 01/02/2022 最終更新日 2023年9月12日
南東北で有名な縁結びのご利益をいただける神社仏閣といえば、山形県にある山寺だけれど、山寺は縁切り寺としても知られる。それならば、こちらの定義山(じょうぎさん)はどうだろうか。まだまだ知らない人が多いお寺だけれど、縁結びや諸願成就のご利益がいただけるとされる。宮城県民の大好物・三角定義油揚げを、揚げたてアツアツでいただける、平家の里へいってみよう。
目次
定義山があるのはココ
宮城県民からは、「じょうげさん」と親しまれている。逃れてきた平家の一族が隠れ住んだ山奥の里は、仙台市中心部からバスで1時間の道のりだ。仙台市民の水瓶である大倉ダムを通り、山道をひたすら進むことになり、冬は当然雪道になる。自家用車がなくても、市バスが走っているので、わりとアクセスしやすいはずだ。
大本堂
バスを降りたら、まず向かうのは大本堂だろう。平成11年に建てられた六角形のお堂は、古い本堂・貞能堂に比べると立派で豪華絢爛。御祈祷はこちらで行ってもらう。冬は寒いので、ホッカイロが必須。
お隣の社務所では、おみくじや御守がいただける。おすすめは、縁結びの絵馬御守り。願意を書いたら、封入されている場所に行き、絵馬をかけ、リングを持ち帰る。
昔は、水色とピンクで1セットの御守りで、この御守は私に様々な出会いをくれたもの。私自身が定義山の縁結びのご利益を体験済みなのだ。この他にも、子授け祈願の人形なんかもある。
大本堂の奥には、五重塔があって、定義山で一番風光明媚な場所になっている。春から夏の間、毎月7には御開帳されて秘仏を拝めるので、定義山を訪れるなら7日にするのがいい。
お堂を出たら、右手にある貞能堂へ向かおう。
旧本堂・貞能堂
平重盛から託された中国伝来の阿弥陀如来の宝軸を、平貞能がこの地に持ち込み、貞能公の墓上に安置したそうだ。その墓は現在、貞能堂として、大本堂左側の高い場所に建っている。
昔はこちらが本堂だったので、大本堂に参拝前にこちらに参拝するクセがついてしまっている。こちらの本堂手前には、ロウソクや線香があり(大本堂にもあるけれど)、悪いところに煙をあてるとよい、とされているらしい。
「縁結び焼きめし」と「三角油揚げ」の参道
貞能堂を出たら、大本堂へ戻らず真っ直ぐ参道を降りよう。門を出てすぐ右手には、縁結びの焼きおにぎりが。しばらく歩いた左手には、『秘密のケンミンSHOW』でも紹介された、宮城県民が大好きな三角定義油揚げを販売する、定義とうふ店がある。
三角定義油揚げ
若い頃は2枚食べていた油揚げは、関東で言うところの「栃尾の油揚げ」のようなもので、分厚い油揚げに、醤油と七味をかけていただく。
1袋5枚入り(500-600円)のテイクアウト用と、その場で食べるイートイン用(1枚150-200円)がある。「2袋と2枚」と頼めば、2袋持ち帰って、2枚はここで食べるよ、というオーダーになる。
外にある醤油と七味をかけるのだけれど、醤油が染み込みやすくするために、橋で穴を開けてから食べるのがおすすめ。土日祝は、外までズラッと並ぶけど、並んでも食べるべき宮城名物だ。
民と世の平安を願った平家の里へ
平家の里は全国に点在するけれど、重盛公から信頼していた重臣・貞能公は、阿弥陀如来像だけではなく、重盛公から託された、民と世の平穏を願う心をも守り抜いたのだと思う。その想いに寄り添う願意は叶いやすい仏閣なのだろう。
アクセス
仙台駅前のバスプール10番乗り場から定義行きバスに乗車し、終点で下車。
定義如来西方寺公式サイト
定義とうふ店公式サイト
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