仙台藩が誇るパワースポット②国宝の御社殿・大崎八幡宮

公開日 2021年11月22日 最終更新日 2021年11月22日

仙台にはいくつかのパワースポットとされる神社やお寺が存在していて、それらの一部は六芒星の形をしているため『星の街仙台』としてずいぶん前に話題になった。もはや仙台市民にとって常識となっているのかもしれない。今回は、その六芒星のうち、乾(いぬい)の神域にあたる大崎八幡宮へ参拝してきた。

大崎八幡宮とは

金と青が鮮やかな桃山建築

大崎八幡宮/宮城県仙台市

伊達家が1607年に建設した八幡宮は、仙台総鎮守として現代まで仙台で崇拝され続けている。伊達家の家臣であった大崎氏が滅亡後、政宗公がこの地へ遷座させたわけだが、もっと遡ると、坂上田村麻呂が奥州市に宇佐神宮を”歓請”し、大崎氏が代々祀ってきたとされている。つまり元々は、荒れていた日高見の国を鎮めるため、坂上田村麻呂が何ら化を御神体として創られた祠であったと思われるが、後の世で、仙台藩や国を守護するためのお社となった、ということらしい。

国宝・御社殿

大崎八幡宮/宮城県仙台市

大崎八幡宮は、拝殿と本殿がわかれておらず、御本殿のみで、ご祈祷を行う拝殿部分と、本殿部分が一つの建物になっている。造営は、豊臣氏お抱えの匠によるもので、拝殿内部には彩色豊かな青龍や草木などが描かれている。日光東照宮に先んじて描かれた桃山美術は、国宝に指定されている。…って、全然見えないのだけれど、テントがなければ、金と青の装飾が荘厳さを演出しているのが見えるのです。

大崎八幡宮の拝殿/宮城県仙台市

こんな感じに。何度行っても、この拝殿だけで写真を何枚も撮ってしまうほどに素晴らしい建築なのだ。大崎八幡宮は、仙台城から見て、乾の方角にある神域のため、戌年と亥年の守護として崇められているそうだ。

重要文化財・長床

大崎八幡宮の長床/宮城県仙台市

御社殿手前にあるこの建物は、神域への門でもある長床で、重要文化財に指定されている。ついつい素通りしてしまうけれど、お休み処の右側にある小さな建物は、神馬舎で、こちらも国指定の登録文化財になっているそうだ。

仙台市無形文化財・どんと祭りと仙台裸祭り

お役目を終えた松川だるま

大崎八幡宮といえば、お祭りである。この神社には人々の活気ある悦びの氣が充満しているのだ。他の地方では、「左義長(さぎちょう)」「どんど」「とんど」などと呼ばれる毎年1月14日に古い神札などを燃やす行事は、ここ仙台では、「どんとさい」と言い、他府県にはない特別なお祭りになっている。真冬の東北の寒空の下、白装束一枚で参拝する仙台裸祭りは、この御神火を目指し練り歩くお祭り。どちらも新しい年を祝う、冬の風物詩として報道で取り上げられ、仙台市無形文化財に指定されている。

三つの鳥居

一之鳥居/大崎八幡宮・宮城県仙台市

二之鳥居/大崎八幡宮・宮城県仙台市

仙台市バスを下車したら、一之鳥居はすぐそこにある。ちなみに、車で参拝する場合は、この参道は通らず反対側の北参道から入ることになる。一之鳥居をくぐった先には二之鳥居がある。ここから階段を登り、三之鳥居をくぐった先で氣ががらっと変わる。

三之鳥居へ向かう階段/大崎八幡宮・宮城県仙台市

三之鳥居/大崎八幡宮・宮城県仙台市

ずらっと並ぶ提灯だけでもお祭り気分が盛り上がるのだけれど、境内にもお祭りのわくわくの氣が流れている。宇佐八幡宮や鶴岡八幡宮とはまた違う氣である。坂上田村麻呂が願った国家鎮護を大崎氏が受け継ぎ、代々祈念し続けたのは、伊達家や大崎氏や仙台藩の繁栄とともに、国家鎮護の一端を担い続ける柱の一つであること、だったのだと思う。

お休み処・鞍/大崎八幡宮・宮城県仙台市

今回はお邪魔しなかったのだけれど、三之鳥居をくぐった先には、お休み処があって、仙台名物ずんだ餅とお茶がいただける。

太元社

太元社/大崎八幡宮

太元社には、大元帥明王(大元帥明王)が祭られている。神仏分離が明治時代に行われたにもかかわらず、何故、神社の境内に大元帥明王が祭られているのだろう、と不思議に思った。

大元帥明王とは?

その慰撫しがたい大いなる力は国家をも守護する護法の力へと転化させ、明王の総帥となった。 大元帥明王は大元帥の名が示すとおり、明王の最高尊である不動明王に匹敵する霊験を有するとされ、一説には「全ての明王の総帥であることから大元帥の名を冠する」と言われる。

大元帥明王は国土を護り敵や悪霊の降伏に絶大な功徳を発揮すると言われ、「必勝祈願」や「敵国粉砕」「国土防衛」の祈願として宮中では古くから大元帥明王の秘法(大元帥法)が盛んに厳修されてきた。 なお、軍組織における大元帥や元帥の呼称は、この大元帥明王からきているという説もある。

wikipediaより引用

荒ぶる者たちを鎮め福徳を招くとされる大元帥明王が祀られる太元社は、長床とよばれる拝殿手前にある建物の手前左手にある。創建は不明のようだが1698年の境内図には掲載されており、伊達吉宗公勧請したと古文書に記載されているそうだ。毎年8月1日の御開帳以外は、明王像を直接拝むことはできないが、見逃さずに参拝した方がいい。境内には末社摂社は多数あるのだが、この太元社だけは参拝することをおすすめする。参拝方法は、神社だから仁礼二拍手なのだろうか、それとも、御仏さまだから一礼するだけなのだろうか…ちょっと迷う。

松川だるま

松川だるま/大崎八幡宮

「仙台のだるまは青く、初めから両目が描かれている」と、各地で自慢する度に驚かれる。仙台藩の武士・松川豊之進氏が、天保飢饉で危機に陥った仙台藩のため、青いダルマを創ったとされる。大きく黒々と見開いた目で家内を見張り、邪気払いをするのだそうだ。空や海の青さを思わせる青色は、松川氏が思い描いた愛の色なのだ。仙台藩の武士が好んで使った色だから、という理由だけではないだろう。「空も海もどこまでも広く青く澄んでいる。みなで朗らかに希望を持ち、このピンチを乗り越えよう」と語りかけた松川氏は本当に素晴らしい人だ(勝手にスピリチュアルリーディングをしました)。今は、松川氏の弟子であった、本郷だるま屋さんが受け継いでいらっしゃって、大崎八幡宮で購入できる。

松川だるま/大崎八幡宮

目が最初から描かれているのが普通だと思っていた私は、これが政宗公の影響であるということを知らなかった。むしろ、なぜ当選した政治家がダルマに目を描くのを不思議に思ったくらいだ。

アクセス

仙台駅前と仙台市バス

バス:仙台西口バスプールから、10番・15番乗り場から、「大崎八幡宮前」を経由するバスに乗車する。
電車:JR仙山線・東北福祉大前駅下車・徒歩10分…でも可能だが、道が分かりづらいため、バスをオススメする。

大崎八幡宮公式サイト

www.oosaki-hachiman.or.jp

仙台裸祭り保存会公式サイト

web.archive.org

 

最後までご覧いただき、ありがとうございます。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。