トルコが発祥なものって?実はこんなにあった!

「トルコが発祥」とトルコ人たちが自慢気に話す物は数多くある。その中には、「それってほんと?」と驚くものばかり。トルコ人の先祖が生みだしたものもあれば、このアナトリアの大地で生まれたもの、メソポタミア文明やギリシャ・ローマ時代にこの地で生まれたものも含むようだ。発祥とされるものについては諸説あるけれど、トルコ人たちが「これはトルコ生まれだ!」と主張するさまざまなものを集めて、まとめてみた。

トルコ生まれの食物

ヨーグルト

アイラン

ヨーグルトの発祥が「ブルガリアではなくトルコだ!」といわれることには真実味があると思う。諸説ある中で有力な説としては、トルコの中央アナトリアから西、中東・ウクライナ辺りまでにかけての民族が、最初の起源とされている。たまたま革袋の中で、家畜のミルクが発酵して固まっていたものが、とても美味だったのだとか。トルコ民族はもともと遊牧の民なので、そういった逸話があるのも納得。日本ではややスイーツ感覚で食べるヨーグルトも、トルコでは食事としてドリンクとしてスイーツとして、とにかく食事には欠かせないもの。

アイランとケバブ

トルコには、Ayran(アイラン)というヨーグルトドリンクがある。ヨーグルト・水・塩で作った甘くないヨーグルトドリンクに、最初は違和感があったけれど、慣れたらおいしい。「なぜ日本のヨーグルトドリンクは甘いんだ!?」とトルコ人たちに言われることがある。なんでだろう?アイランは日本でも簡単に作れる。作り方は、日土協会のHPをご参照ください。

日土教会公式サイト

www.tkjts.jp

ワイン

ワイン/イメージ

トルコは隠れたワインの名産地とされている。トルコが発祥の地とされていたワインだけれど、お隣のコーカサス地方ジョージアから、最古のワイン醸造に関連付けられる出土品があってからは、ジョージアにその権利を譲った。つまり、トルコ発祥ではない。トルコ各地やメソポタミア周辺では、旧石器時代にかかる、約1万年前程前の遺跡が見つかっていることから、出土品によっては、さらに発祥の地が変わっていくことが予想される。

ウルラ・ワイナリー

トルコでは、葡萄は各地で栽培されているけれど、特にカッパドキア・ワインは有名。近年では、古種の葡萄を復活させたウルラのワインが評判になっているようだ。

オリーブオイル

オリーブオイル

オリーブオイルは、トルコ南西部の地中海側が起源とされている。紀元前6世紀頃のオリーブオイル製造方法を、オリーブオイル博物館で見学することができる。トルコのオリーブオイルは、日本のスーパーなどで購入できる他国産オイルとは、風味と爽やかさも舌触りも全然違う。毎朝食に出てくるオリーブも本当においしくて、食べ過ぎてしまう。

パン

ラマザン・ピデ

パンが初めて作られたのは、今から8000年前の話。トルコ東部のチグリス・ユーフラテス川地域に住んでいた人々が、麦を石で砕き粉状にしたものを石の上で焼いたものだったのだとか。バゲットのことを、日本では「フランスパン」とよぶことがあるけれど、バゲットを初めてあの形にしたのも実は、フランスではなくトルコなのだそう。そのため、「フランスパン」は禁句みたい。ラワシュやユフカと呼ばれる薄いクレープのようなタイプのパンは、トルコの無形文化遺産に登録されている。

ユフカとラワシュのブログを見る

ピラフ

チキン・ピラフ

日本でも食べられているピラフも、実はトルコ生まれ。トルコのピラフはピラウといい、お米のピラフ(Pirinç pilavı:ピリンチピラウ)と、セモリナ粉で作ったひきわり小麦のピラフ(Bulgur pilavı:ブルグル)とがある。15世紀の文献には、スレイマン大帝の息子の割礼式のメニューとして記録されているものがあるそう。宮殿のみならず、庶民も口にする料理だったようだ。キョフテやケバブ、煮込み料理とともに出されることが多く、あくまでも主食ではなくて、「つけあわせ」的存在なのだけど、タヴクル・ピラウ(チキンピラフ)のように、メインに躍り出ることもあれば、屋台で食べ歩きメニューとなることもある。トラブゾンにあるピラウ専門店で伝統的な極上のピラウが食べられる。

ピザ

ピデ

イタリア料理として有名なピザはトルコのピデが起源…というのは、かなり不確かだと思う。ピデは、生地を少し厚めに整形して、中か上に具材を入れたものをいう。もっと薄い生地でつくるひき肉のピザ・ラフマージュンもあって、こちらはサラダを巻いて食べる。

ラフマージュン/トルコ

オスマン帝国時代、ピデは宮殿でも作られていたそうだ。今でも、地域ごとにご自慢のピデがあって、黒海地方のピデは特においしいと有名だ。チーズや卵やひき肉やほうれん草などが入った、少しスパイシーでものすごく美味しい。トルコのファストフード的な存在のピデは、コーラやファンタにも最高にあう。

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さくらんぼ(サワーチェリー)

サワーチェリー(スミミザクラ)

さくらんぼ

トルコには、ヴィシュネとキラズの2種類のさくらんぼが存在している。正確には、日本でいう「さくらんぼ」は「キラズ」のほうで、「ヴィシュネ」はサワーチェリー(バラ科のスミミザクラの実)になる。トルコ発祥とされるのはスミミザクラの方だ。そのままでは食べられないほどに酸っぱいので、甘くしてデザートやジュースなどにしていただく。

チェリージュース

スーパーに行くと、パックのさくらんぼジュースが売られているので、ホテルで飲んだり、お土産にもできる。ターキッシュエアラインズの機内でもチェリージュースが飲めるので、気になる方はぜひお試しください。

ヘーゼルナッツ

ヘーゼルナッツ

ヘーゼルナッツはトルコが原産地とされていて世界で消費される6割ほどはトルコが占め、世界No.1の輸出量を誇るそうだ。黒海沿岸地域の名産品で、特にサムスン市では、一面のヘーゼルナッツの森のような場所が多数ある。

バクラヴァ

バクラヴァをはじめとしたスイーツ各種にも、ヘーゼルナッツは、食感と彩りと風味において、欠かせないものになっている。

トルコ生まれの花

ダマスクローズ

ダマスクローズ

ダマスクローズの中でも特に、品質と香りが良いとされるブルガリアンローズが有名だけれど、このダマスクローズの原産地はトルコ南西部とされている。バラのまち・ウスパルタでは、手摘みされたローズから伝統的なやり方でエッセンシャルオイルを抽出している様子を見ることもでき、ツアーが催行されている。ラヴェンダーもまた有名な街で、街中はピンク一色になる。

ダマスクローズ

ウスパルタ市内では、バラやラヴェンダーのコスメやジャムなどを購入できる。コスメは安いものだとほとんどケミカルなので、購入するときにノン・ケミカルであることを店員さんに確認したほうがいい。ケミカルではないナチュラルのものでも格安で購入できる。

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チューリップ

チューリップ

 「チューリップはオランダ生まれ」と思っていた私は驚いたのだけれど、チューリップはトルコ生まれらしく、トルコの国花になっている。セルジューク・トルコがアナトリアに持ちこんだチューリップは、オスマン帝国時代にヨーロッパへと広まっていき、特にオランダ地方で重宝された。チューリップの原型は先が尖っていたらしい。トルコが誇るチューリップの花模様は、絨毯やキリム、タイルなどあらゆる場所にも活用されている。

トルコ発祥の文化

カフェ

カフェの例

コーヒーは、1554年オスマン帝国時代にトルコへもたらされたとされている。2人のシリア人が、イスタンブールでコーヒーを振舞ったことを機に、カフェ文化が根付いたという説と、イエメンに赴任していたパシャ(高官)がスルタンへ献上して気に入られたからという説の2つがあるようだ。いずれにせよ、コーヒーを提供する場所=カフェができたのはイスタンブールが初の様だ。

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貨幣

トルコ・リラ

ギリシャ人の歴史家ヘロドトスは、著書の中で、リュディア人が世界で初めて金銀を使った貨幣を用いたと記している。紀元前6世紀頃にリュディア王国で使われていたとされる貨幣と、エフェソス遺跡から見つかった硬貨倉庫は、現在大英博物館が所蔵・展示している。リュディア王国はトルコ南西部で繁栄を極めていた国とされ、その多くはまだ謎の国。

タオル

トルコのタオル

タオルの起源も諸説あるようだけれど、ターキッシュ・タオルは世界中で愛用されるブランドとなっているらしい。日本ではあまり馴染みがないかなぁと思うのだが、どうなのだろう。一説によれば、タオルの発祥は、ハマムで使うタオルからではないか、とされている。綿はアナトリアの大地でよく育ち、各地の名前がついたタオルが生産されている。中でも、デニズリのタオルは品質が良いことで有名だ。

シンバル・マーチングバンド

最近、日本のCMにも採用されていたトルコ軍歌『ジェッディン デデン(ceddin deden)』。一度聴くと頭の中でリピートしてしまう音楽だ。メフテルとよばれる軍楽隊がマーチングバンドの起源とされ、国軍に随行した世界初の音楽隊だ。当時世界最強とされていたイエニチェリ(オスマントルコ軍)は、音楽を轟かせ相手を威圧していたらしいのだが、イエニチェリが使っていた楽器の一つが、シンバルだ。シンバルは軍楽隊が初めて使ったもので、今でも、手作りのシンバルは、トルコのものが最高とされ、世界中の音楽家が愛用している。

サンタクロース

聖ニコラス記念博物館/ミラ・アンタルヤ・トルコ

サンタクロースは、ギリシャ正教会の聖ニコラスがモデルになっている。聖ニコラスが住んでいたリディア属州のミラは、トルコ南部アンタルヤ県のデメル町郊外にある。デメル市内には聖ニコラス教会が現存していて、一般公開されている。聖ニコラスの遺体は、船乗りたちによりイタリアへ運ばれたとされているが、近年、聖ニコラス教会の地下に、墓所が見つかったと話題になっている。真相やいかに…。

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けっこうあった「トルコ生まれ」

スイーツ天国・トルコ

想像した以上に、たくさんのものがトルコ生まれとされていたことに少し驚いた。諸説あるのと、トルコ人はトルコをとても誇り高く思っていて、あれもこれもトルコ生まれ、とちょっとだけ大袈裟なところがあるので、なんとも言えないのだけれど、特にパンとヨーグルト、オリーブやバラといったものは、トルコ人たちの誇りのようだ。

最後までご覧いただき、ありがとうございます。

※この記事は、トルコのとりこ(2018/9/20)をリライトしたものです。

 

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