トルコのスーパーフード・ペクメズとは?

公開日 2021年10月18日 最終更新日 2021年10月18日

ペクメズ(Pekmez)とは、豆や葡萄を煮詰めた「糖蜜」のこと。そのまま食べてもよし、パンやヨーグルトにまぜて食べてもよし。ただし、カロリーが高いので、一日1スプーンをそのまま食べることを、トルコの医師たちはメディアなどですすめているようだ。トルコ人医師推奨のペクメズは、体によいとされている。糖質とはいえ血糖値をあげにくい成分とされ、さらにビタミン・ミネラルを豊富に含んでいるからだのようだ。葡萄や豆類等の果実の種類によって、体に対する効果が変わるのだとか。トルコのスーパーフード、ペクメズをまとめてみた。

ペクメズとは?

ペクメズ

英語では、molassesとも呼ばれる、果実のジュースから作られる糖蜜(とろっとしたシロップ)のトルコ版。ミネラル・ビタミンが豊富なので、貧血予防・妊婦さんに特に食べられている。様々な果実から作ることができるが、葡萄からつくられたペクメズが特に一般的だ。ペクメズと聞いてまず思い浮かべるのは、田舎のお家の外で、大きな釜を使って、大量に作られているイメージ。もちろん、スーパーでも、瓶入りのものを気軽に買うことができる、メジャーな食品なのだ。

イナゴマメ(キャロブ)

葡萄以外にも、ローズヒップ、イチジク、イナゴマメ、桑の実、プラム、りんご、梨、かりん、シリアンジュニパー…(たくさんある)…で作ることができるらしい。甘いシロップになりうる果実であれば、基本的には何でも作れるようだ。

甜菜糖をつくるシュガービート

これらの果実に、甜菜糖の甘みを追加して、煮込んでぎゅっと凝縮する。ペクメズは甘みだけでなく、果実が持つ酸味も大切なのだ。

ペクメズがもたらずカラダへの効果

ペクメズ

スーパーフードといわれている理由は、それぞれの果実がもたらす健康への貢献がすごいからに他ならない。トルコで一般的に伝えられている内容をまとめてみた。
※医学的根拠ではなく、あくまで健康食品であり、下記は一般家庭に伝わるものをまとめているものです。

ぶどう:貧血、食欲不振、胃腸虚弱、腎臓虚弱、動脈硬化予防、血液循環を緩和、ストレス軽減
いなご豆:貧血、性的強壮・不妊、コレステロールの低下、血糖値の低下、歯槽膿漏、骨粗しょう症予防、痩身・便秘解消
シリアンジュニパー:抜け毛予防、解熱、気管支炎、肝臓・脾臓・心臓疾患、痛風、アレルギー、かゆみ・湿疹・乾癬
くわの実:貧血、胃潰瘍、喘息・気管支炎、解熱、小児疾患

ペクメズの作り方

ペクメズ作り

1. 果実を絞って煮詰める

果実から絞り出されたジュースは、そのまま飲むとかなりの酸っぱさだ。チーズクロス(さらし木綿のような布)でろ過して、10~15分間ほど50~60度くらいの温度で煮立たせる。アクに有効な卵の白身を入れたり、アクをとったりする。水分がなくなるようであれば、途中で追加することもある。

2. ペクメズ土を投入

そこに、pekmez toprağı(ペクメズ土)とよばれる石灰土を投入。石灰土は、ph値を上げて、酸性からアルカリ性に変える役割があるが、ペクメズ作りでも同じ役割を担う。酸味の調整が不要な果実の場合、ペクメズ土を使わないこともある。土と余分な成分は、鍋底に沈殿するため、上澄みだけを取り出し、再度火にかける。

3.カラメル化する

水分がなくなって、カラメル状に色が変わってきたら完成だ。これを、トルコ語ではtatlı cıvık pekmez(タトゥル・ジュブク・ペクメズ)という。太陽の下でカラメル化する方法もあって、こちらは、Günbalı(ギュンバル)とよばれる。

ペクメズの栄養価

ペクメズ

糖類(グルコース・フルクトース)

グルコース(ブドウ糖)

ペクメズの成分のほとんどは炭水化物であり、その80%近くが、グルコース(ブドウ糖)フルクトース(果糖)らしい。果糖が身体にもたらす効果については賛否両論のようだが、消化器系に容易に取り込まれやすく、血糖値が上がりにくいとされている成分のようだ。

ビタミン・ミネラル類

ビタミン・イメージ

ビタミンB1、B2、カルシウム、カリウム、マグネシウムといったミネラル成分も豊富に含まれ、吸収率も高いとのことから、妊娠中および授乳中、病後の回復期にペクメズをとることをトルコでは推奨されている。

ひじき

特に、注目されているのが、クロムというミネラル。クロムは、インスリンの働きを高めて、糖質・資質の代謝を正常にする働きがあるようです。日本食では、ひじきや木耳・じゃがいもといった食品に多く含まれている成分。日本人には不足しにくいミネラルの一つなのだそう。

コムハニーイメージ

最近の研究では、ペクメズは、ビタミンB1やビタミンB2、鉄分に関しては、ハチミツよりも豊富に含まれていることもわかってきているそうだ。

ペクメズの食べ方とは?

そのままで

ペクメズ

朝食メニューとして、ジャムやハチミツとともに、ペクメズが定番だ。タヒンと呼ばれるゴマペーストと一緒に食べることが多く、スプレットとしてパンにぬる。

サラダに

ぶどうのサラダ

バルサミコ酢またはレモン、オリーブオイルとペクメズの相性がとても良いらしい。たっぷりのサラダとフルーツに、手作りのペクメズ・ドレッシングをかけていただく。

マリネ

牛肉のマリネ

肉や魚をマリネするときに使うことができます。日本でも、ヘルシー志向の方はよく、マーマレードなどのジャムを使ってマリネを作るのと同じ感覚でできそう。

お菓子

マーマレードジャムで作ったケーキ

お菓子作りに、ヘルシーなハチミツやジャムを使うことは多くあるが、それらの代わりに、ペクメズを使うことができる。

ペクメズづくりが有名な町

ペクメズ

ペクメズ作りが有名な町としてあげられるのは、主に中央アナトリア地域。農家が多い為、自家製のペクメズを大量に作るようだ。特に、カッパドキア地方のネヴシェヒル(Nevşehir)やニーデのバフチェリ地区(Niğde・Bahçeli)があげられる。アナトリア南西部の町では、ジュニパーを使ったペクメズが特産物。南東アナトリアのズィレ(Zile)産のペクメズも有名だ。

自宅でも作れるペクメズ

朝食にかかせないペクメズ

イスタンブール等の都心部では、ペクメズはあまり手作りされないのかもしれない。自宅で作る方法はあるようだが、圧搾機が必要だったり、1.5時間火にかけて煮詰める必要があったりで、かなり大変だ。人によっては手作りする人もいるそうだが、一般的にはスーパーなどで購入するのが通常らしい。

日本でも購入可能

トルコ食材販売の先駆け的存在、ドアルさんで買えることがある。見かけたり、見かけなかったりだ。日本でトルコの食材を買うときは、ここでほぼほぼ買っているのでおすすめできる。見つけたら即買いだ。

 

※この記事はデリケートな内容であるため、下記記事を元に作成しました。
記事出典元:
Hürrıyet紙 sabah紙
Wikipedia:PEKMEZ チアミン リボフラビン
タケダ健康サイト
サントリーウェルネスONLINE

最後までご覧いただき、ありがとうございます。

※この記事は、トルコのとりこ(2019/8/16)をリライトしたものです。

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