
個人旅の強い味方・ドルムシュとミニバス、ついでにタクシーのこと
公開日 2021年8月2日 最終更新日 2021年9月20日
トルコを個人で旅するなら、ドルムシュ(Dolmuş)やミニビュス(Minibüs)を賢く利用したい。名前は違うが、どちらも同じく、乗合ミニバスのこと。バス大国トルコでは、長距離バス(高速バス)での移動が一番便利だが、大型バスが入れないローカルな路線は、近距離タイプのドルムシュや、中距離タイプのミニバスが走っていて、貴重な庶民の足になっている。旅行者なら、バスターミナルから市内までの移動で使うことが多くある。一度慣れてしまえば、こっちのもの。移動をもっと便利に楽しくしようではないか。
ドルムシュ/ミニバスを知る11のこと

近距離タイプのドルムシュ/タクシム・イスタンブール
- 1. 行先はフロントガラスに表示
- 2. 時刻表は原則なし(近距離ドルムシュの場合はなし、中距離路線の場合は時刻表がある場合有)
- 3. 定員になり次第出発
- 4. 1時間近く待つこともある
- 5. 運賃が安い(数リラ程度:数十円~百円程度)
- 6. 原則、Dolmuş durağı(ドルムシュドゥラウ:ドルムシュ停留所)から乗車
- 7. 道端で”手あげ”しても乗車可能(イスタンブール新市街除く)
- 8. 運賃は乗車時手渡し、または走行時に後ろから前へリレー
- 9. 事前予約は不可、クレジットカード不可、切符もない
- 10.運転は荒々しいので、心臓の弱い方や車酔いは注意
- 11.市町村単位で運行されている
ミニバスやドルムシュは、ほとんどがバンタイプで運行されているが、稀にセダン運行のこともある。タクシーと違ってドルムシュは悪行に使われるということがないので、セダンでも安心してほしい。イスタンブールではないと思うが、少し田舎のほうで利用すると、ドアを開けっぱなしで次のバス停まで走ることもある。冷房がきいていないことが多いので、これはこれで、涼しくて良い。
運賃・時刻表はない?

例)IETT(イスタンブール交通局)の時刻表
近距離型のドルムシュは定員出発型。予め定められた人数に達した時点で出発する仕組みだ。そのため、基本的には時刻表はない。だが、イスタンブールのような大都市では、上の表のような時刻表が出ている場合がある。

車体上にDOLMUSの文字
ドルムシュやミニバスは、市町村が主体で運行されているため、市町村の公式サイトに運賃や時刻表が掲載されている。ただし、ここは海外である。事前に苦労して調べても、時間通りに来ないことはご愛敬、旅の醍醐味というものだ。
ドルムシュの乗り場を探そう

photo by Flickr(Nikolaj Potanin)
ドルムシュのバス停には、上の写真のような「D」のマークがあるが、基本的には乗り降り自由なので、あってもないようなものなのだ。ちなみに、ドルムシュ乗り場については、『地球の歩き方イスタンブールとトルコの大地』にある程度掲載されていて、けっこう正確だ。たまに記載地図情報が間違っていることもある。その場合はその辺の人に「ドルムシュ・ドラウ?」と尋ねてみよう。親日国トルコでは、そこまで連れて行ってくれることが多い(もしかしたら、私が頼りなさそうだからかも…)。オトガル(バスターミナル)から市内へのドルムシュは安くて便利でいい。だが、オトガル内のドルムシュ乗り場は大変わかりにくいので、こちらも係員らしき人を捕まえて尋ねてみよう。
ドルムシュが出発するまで

ドルムシュ乗り場
大都市の主要な乗り場には係員が常駐している。まずは、係員(仕切っている人、すぐにわかる)に確認してみよう。女性には姫のように接し(たぶん)、男性には息子のように接するドルムシュの係員のおじさん達は、頼れる存在なのだ。

ミニバス乗り場にて
タイミングがあえばすぐに出発可能。タイミングが悪ければ1時間近く待つこともある。日本人とみると、チャイと煙草を片手に何かと気にかけてくれ、声をかけてくれることが多い。
運賃の支払い方&注意点

トルコリラ
運賃は乗車時に支払うのが基本だ。乗車前に料金を確認し、釣銭はないようにしたい。始発以外のバス停から乗車する場合は、前の座席の人経由で手渡しリレーをする。運賃は数リラ程度。
ついでにタクシーのこと

トルコのタクシー
ドルムシュやミニバスの出発時間があわない場合や、諸事情により利用できない場合、タクシーに乗る。トルコのタクシーは、悪徳タクシーと善良タクシーの区別がつきにくい。黄色い車体で、許可番号もちゃんと車体に記載されていても、悪徳タクシーなのだ。特にイスタンブールでは、それが顕著で、トルコを個人で旅するなら、一度は痛い目にあうことが多いだろう。

タクシー乗り場のマーク
日本に比べたらタクシーは安いのだが、向こうから声がけしてくる流しのタクシーには、絶対に乗らないこと。1,000円で行けるはずの場所へ、5,000円かかったことがある。スルタンアフメットで待っているタクシーも×。出来る限り、タクシー乗り場(タクシー・ドラウ/上の写真のTaksi D のマークがある看板の場所)から乗ること。タクシー乗り場が見つからない場合は、ホテルのフロントにチップを払ってでも、呼んでもらう。地方なら、必ず事前に交渉してから乗ろう。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
※この記事は、トルコのとりこ(2018/7/1)をリライトしたものです。