トルコにあるヴェネツィア!?テーマパークと温泉ハマムの街・エスキシェヒル

公開日 2022年3月29日 最終更新日 2022年3月29日

エスキシェヒルとは、「古都」という意味の名前なのだが、訪れてみれたら、とても洗練されたヨーロピアンな街並みの大都市でもあった。この街では、緑豊かな川沿いを散歩して、ゴンドラに乗って川下りをする。ランチには、名物のケバブやトルコナンバーワンと名高いスイーツ・ヘルヴァを食べたら、インスタ映えするカラフルな旧市街を歩く。疲れたら、温泉エリアに移動して、ハマムや温泉施設でゆったり過ごす、という充実した観光ができるのが魅力だ。地下には、豊富な温水(温泉)があることで知られているエスキシェヒルで、絶対外せない観光・食・ショッピングをまとめてみた。

エスキシェヒルについて

エスキシェヒルはここ

中央アナトリア地図

エスキシェヒル県の県都であるエスキシェヒル市は、人口約50万人の大都市。エスキシェヒル県全体で約90万人なので、約半数がこの街に居住していることになる。イスタンブールとアンカラをつなぐ鉄道の交通の要所として、古くから大都市だったエスキシェヒルは、今もなお、トルコの新幹線(高速鉄道YHT)の主要な駅の一つになっている。

エスキシェヒルの冬/エスキシェヒル・トルコ

エスキシェヒルがある中央アナトリア地域は、夏熱く乾燥し、冬は気温が-20度以上にまで冷え込む大陸性気候。そのため、旅するならできれば冬は避けたいところだが、この地には温泉施設が多数あることでも知られているため、トルコ人の国内旅行先として人気の観光地の一つになっている。

エスキシェヒルとは?

エスキシェヒル市/トルコ・エスキシェヒル

エスキシェヒルは、アナトリア半島の西部に位置する県で、県都はエスキシェヒル市。アンカラやカイセリ、コンヤなどのアナトリア半島にある都市に並ぶ大きな街の一つだ。

アナドル大学内にある日本庭園/エスキシェヒル・トルコ

エスキシェヒルには、3つの大学があり、中でもアナドル大学(Anadolu Üniversitesi)は、トルコ一のマンモス大学として有名校らしい。トルコ語を勉強している人の中には、アナドル大学が監修したトルコ語学習本などを目にしたことがあるかもしれない。そのほか、オスマンガズィ大学エスキシェヒル工科大学があることから、「学都」と称されている。

地熱を利用した施設と農業

トルコの市場の野菜

エスキシェヒルの地下には、マグマで熱せられた温水が流れていて、それを利用したハマムや温泉が充実している。また、その温水を利用して、農業用ハウス設備があることでも知られていて、有名なところとしては、トマトの栽培があげられる。トルコ料理はトマトを多用するのだが、冬は、夏に保存食として乾燥させたトマトを利用するのが基本。なのだけれど、エスキシェヒルでは、温水ハウスを利用したトマト栽培がされ、真冬でも安定した生産をしていて、全国に供給している。エスキシェヒルをドライブしていると、山の斜面などを活用した大きなハウスが並んでいるのを見ることができる。

観光する

ポルスク川とゴンドラ・ツアー

ポルスク川とゴンドラ/エスキシェヒル・トルコ

エスキシェヒルでまず話題にあげなければいけないのは、ポルスク川(ポルシュク・チャユ/Porsuk Çayı)だろう。エスキシェヒルの南から、北の黒海に向かってながれる大河の支流の一つで、488kmあるそうだ。エスキシェヒルの美しい景観を作り出している主役であるポルスク川は、エスキシェヒル観光の目玉で、このエリアは「アダラル(Adalar)」とよばれている。

ポルスク川沿いの遊歩道/エスキシェヒル・トルコ

川沿いは景観よく整えられていて、散歩していても本当に気持ちがいい。アダラル地区とは、川に造られた多数の人工島に由来して、名付けられたそうだ。

ポルスク川に浮かぶ島/エスキシェヒル・トルコ

この川には、さまざまな色や形の橋が架けられていている。川下りが楽しめるゴンドラやボートが発着しているギョプリュ・バシュ桟橋から、エスキシェヒル駅までの間は繁華街となっていて、川沿いを歩いたり、カフェでお茶をしたり、ボートやゴンドラで川下りをしたりできる。桟橋近くには、歴史あるホテルもあって、フォトスポットとしても人気のようだ。

ポルスク川に浮かぶゴンドラ/エスキシェヒル・トルコ

このキョプリュ・バシュ桟橋(Köprübaşı)からケント・パークという公園までの間、ゴンドラ・ツアーに参加することができる。ゆったりと、川辺の街並みや、橋や、こちらに手をふる人なんかを眺められて、なかなか風情あるものだ。エスキシェヒルはよく、「トルコのヴェネツィア」と称されるそうだが、ここに由来している。観光客で混雑しているアダラル地区の中でも、特に飲食店などが集まっている桟橋付近までは、駅から徒歩10分ほど。桟橋からケント・パークまで、片道およそ5,000円程度+チップ代くらいだ。

ポルスク川と観光船/エスキシェヒル・トルコ

ゴンドラに乗るのが煩わしい一人旅や、時間的に余裕がない人は、エスキシェヒル市が運行しているEsbot(エスボト)とよばれるボートに乗船できる。観光客も地元の人も乗船するボートで、ゴンドラ・ツアーと同じく、キョプリュ・バシュ桟橋から、ケント・パークまで、一日4~8便運航する。

キョプリュバシュ桟橋周辺/エスキシェヒル・トルコ

所要時間はおおよそ45分、料金は一人あたりおおよそ1,000円くらいだ。平日はかなり便数が少ないので、ボートの時間を確認してから、散歩やお茶やランチに行く方がいい。

ポルスク川/エスキシェヒル・トルコ

ポルスク川/エスキシェヒル・トルコ

歩けば「まるでアムステルダムを歩いているかのよう」で、ボートに乗れば「まるでヴェネチアにいるよう」と称されるけれど、でもトルコらしい景色と雰囲気なのだ。緑うるわしい春~夏も、落葉の秋も、絵になる景色がすばらしい。

オドゥンパザル地区

オドゥンパザル地区/エスキシェヒル・トルコ

オドゥンパザルは、伝統的なトルコ家屋が立ち並ぶ地区で、カラフルに塗られた壁と石畳が写真映えすることから、インスタ映えの町として近年人気が出ている。オドゥン=木材、パザル=市場という意味で、その名のとおり木材の市場があった場所とされる。東京五輪で話題となった隈研吾氏がデザインした、トルコ初の現代アート美術館も注目の的となっている。エスキシェヒル観光では、川遊びの次に外せないエリアなのだ。

オドゥンパザル・エヴレリ

オドゥンパザル地区/エスキシェヒル・トルコ

オドゥンパザル地区/エスキシェヒル・トルコ

オドゥンパザル・エヴレリ(Odunpazarı Evleri)は、インスタ映えとして近年人気が出ているフォト・スポット。昔ながらの伝統的なトルコ建築の家々が、折れ曲がった石畳の狭い通りに立ち並ぶ。

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海泡石のお店/エスキシェヒル・トルコ

このオルドゥンパザルには、エスキシェヒル名産品である海泡石の博物館や、クルシュンル・モスクのほか、木彫りや銅細工、海泡石を使ったお土産品など、職人が手掛けた伝統工芸品や骨とう品を購入できるアトルハン・ハンディクラフト・バザール(Atlıhan El Sanatları Çarşısı)がある。カフェやレストランもあるので、歩き疲れたら休憩するのもおすすめ。

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海泡石博物館

海泡石博物館/エスキシェヒル・トルコ

世界中でここだけでとれる白い海泡石で、加工が可能な貴重なもの。有名なのが海泡石のパイプだが、日本では40,000円~60,000円ほどの高級品として扱われている。その貴重な海泡石のための博物館(海泡石博物館:リュレタシュ・ミュゼシ/Lületaşı Müzesi)が、ここエスキシェヒルに2008年にオープンした。

海泡石のパイプ/エスキシェヒル・トルコ

海泡石のパイプ/エスキシェヒル・トルコ

※上記の写真は販売されている海泡石のパイプたちです。
世界でも珍しい海泡石だけの博物館で、常時、60人ほどのアーティストによる作品、約400点が展示されている。

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クルシュンル・モスク

クルシュンル・モスク/エスキシェヒル・トルコ

クルシュンル・モスク/エスキシェヒル・トルコ

ミマール・シナンより前のオスマン帝国初期の建築とされるクルシュンル・モスクと複合施設(Kurşunlu Cami ve Külliyesi)は、1517年に建築が開始され、1525年に完成したとされる。モスクのほか、神学校やお墓、後になって増設されたとされる隊商宿が併設される複合施設になっている。

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オドゥンパザル現代美術館

オドゥンパザル現代美術館/エスキシェヒル・トルコ

オドゥンパザル地区のど真ん中に建設されたオドゥンパザル現代美術館(略してOMM)は、すべての日本人必見の美術館。隈研吾氏によるデザインの美術館は、トルコ伝統の家々が立ち並ぶオドゥンパザルに違和感なく建っていて、思わず感嘆の声をもらしてしまう。2021年のヨーロピアン・ミュージアム・アワードで特別賞を受賞したそうだ。

隈研吾建築都市設計事務所サイト

kkaa.co.jp

オドゥンパザル現代美術館公式サイト

omm.art

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ケント・パーク

ケント・パーク/エスキシェヒル・トルコ

ケント・パーク/エスキシェヒル・トルコ

エスキシェヒル市が誇る巨大な公園は2つあって、うち一つは、ここケント・パーク(Eskişehir Büyükşehir Belediyesi Kentpark)だ。目玉は、トルコで初めて造られたという人工のビーチ。長さ350メートルのビーチには、海から運んできた砂が敷き詰められている。このほかにも、屋内・屋外の2つのプールと、乗馬、レストランが楽しめ、散歩しているだけでも楽しい。

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サゾヴァ科学文化アートパーク

サゾヴァ・パーク/エスキシェヒル・トルコ

エスキシェヒルが誇る巨大なもう一つの公園が、ここサゾヴァ・パーク(Eskişehir Büyükşehir Belediyesi Sazova Bilim Kültür Sanat Parkı)だ。テーマパークとして、大人も子どもも楽しめるようになっている。広さ40万平方メートルの敷地内には、わくわくするような施設がぎゅっと集められているのだ。

公園内の主な施設
  • 25,000平方メートルの広さを誇る人工池でのヨットなどのウォーター・アクティビティ
  • 海賊船(ガレオン船)/科学館の所蔵
  • おとぎ話のお城

サゾヴァ・パーク/エスキシェヒル・トルコ

決してディズニーの真似じゃない!このシンデレラ城より大きなお城には、大小26の塔がある。これらの塔は、トルコ国内にあるさまざな塔、例えば、乙女の塔、ガラタ塔など、を表していて、それぞれの塔の中ではそれぞれのコンセプトをもって設計・展示されている。

  • 科学実験センター

サゾヴァ・パークのガレオン船/エスキシェヒル・トルコ

巨大なガレオン船あのサンタマリア号と同じ大きさというガレオン船は、長さ25メートルで、栗の木を使い、10人チームで22か月で完成したらしい。

  • プラネタリウム
  • 動物園
  • 水族館
  • 劇場

サゾヴァ・パーク内を走る列車の乗り場/エスキシェヒル・トルコ

このほか、公園内を走る列車に乗って風景を楽しむこともできる。

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ハルラル青少年センター

ハルラル青少年センター/エスキシェヒル・トルコ

ハルラル青少年センター(ハルラル・ゲンチリッキ・メルケジ/Haller Gençlik Merkezi)は、かつては野菜や果物の市場として使われていた建物だったらしく、歴史を感じる木の天井の、広いオープンスペースになっている。現在は、青少年センターとして、お店が集まるカフェスペースとして使われている。
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こちらはス・ムハッレビジ

ここでは、マズルムラル・ムハッレビジ(Mazlumlar Muhallebicisi)という名のスイーツショップが有名。ミルクプディング各種と、ス・ムハッレビ(水で作ったプディング)が有名のようだ。チャイやコーヒーとともに休憩してみよう。

マズルムラル・ムハッレビジ公式サイト

www.mazlumlarmuhallebicisi.com

ハマム三昧

ハマムの一例

ハマムの一例

エスキシェヒルを流れるポルスク川の南側には、「温水通り(スジャック・スラル・ソカク/Sıcak Sular Sokak)」と「ハマム通り(ハマム・ヨル・ジャッデシ/Hamam Yolu Caddesi)とよばれている通りとエリアがある。この2つの通りはつながっていて、エスキシェヒルで一番の繁華街となっている。古くは、バザールにあった源泉から各施設や家庭へとお湯を供給してきていたそうで、ハマムや温泉施設が集まるエリアとなったらしい。エスキシェヒルでは、トイレの手洗い場などが温水であることがあって、それらも地下からくみ上げているお湯が供給されているから。温泉が豊富にわきでる街にしかできない、贅沢な使い方だ。

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郊外にある温泉地

ここエスキシェヒルでは、市内中心部でも温泉の恩恵を受けることができるのだけれど、郊外の山間の村でも温泉に入ることができる。日本のように設備や宿泊施設が整った温泉地は、トルコではまだまだ少ないのが現状で、どちらかといえば、静かな秘境で温泉に浸かるのことができる村が多い。日本人でも大丈夫そうな温泉地を(いかにもトルコ人向けというか、青少年センターみたいなところ、を外して)ピックアップしてみた。

サカルウルジャ温泉(Sakarıılıca Kaplıcaları)

サカルウルジャ温泉facebookサイトより<リンク切れご容赦ください☆>

エスキシェヒルで一番おすすめの温泉地は、このサカルウルジャ温泉。エスキシェヒル駅から車で45分ほど北に進んだ、山間の温泉街。温泉街というより、数件のロッジや宿があるだけなのだけれど、雰囲気は東北の秘境の温泉地によく似ていて親近感がある。約45度の温度の効能は、腎臓結石、胆嚢、痛風および皮膚病、リウマチ、心血管疾患、腎臓および尿路障害、代謝障害、痛みを伴う病気に良いとされている。

アドネスホテル公式サイト

宿泊するなら、この温泉地で一番施設が整っているアドネスホテルがおすすめかも。1泊素泊まりで5000円ほど(2022年3月レート)。どのホテルにも、滑り台つきの温水プールがある。水着がないと温泉には入れないので、お忘れなく★

adonestermal.com

サカルウルジャ温泉

www.facebook.com

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他にも温泉保養施設のような場所や、小さな温泉地はあるのだけれど、施設が整えられていないところがほとんどで、旅行者としてはちょっと足を運びづらい。例えば、ミハルチチュク・ヤルクチュ温泉(Mihalıççık Yarıkçı Kaplıcası)は、湯の花(炭酸カルシウム)を含む硫黄泉でぬるめの35℃。村から離れた山の上に建てられた施設では、宿泊もできるけれど、施設が整っていない。

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食べる

世界三大料理の一つとなっているトルコ料理だが、国内では町々に名物が存在している。エスキシェヒルの名物をまとめてみた。

ヘルヴァ

ヘルヴァ

ヘルヴァとは、中東発祥とされるスイーツで、元々は冠婚葬祭などで配られていたスイーツらしい。小麦粉(セモリナ粉)にバター(マーガリン)、砂糖、牛乳で溶かして、ナッツ類やバニラなどで味や香りづけをする。アイスを添えて食べるとおいしい。

ヘルヴァ

エスキシェヒルには、名物のヘルヴァとして、メト・ヘルヴァや、ヌガー・ヘルヴァなどがある。レモンのさわやかな風味がプラスされたエスキシェヒル伝統のヘルヴァは、棒状になっている。元々、メトとは「棒」の意味があって、長さは約3cm。日本の「さけるチーズ」のように盾に繊維が入っているヘルヴァで、口に入れるととろけてなくなるのだ。バニラとココア味があり、バラでもセットでも売られている。

ヘルヴァ

ヌガー・ヘルヴァは、ナッツや砂糖漬けのフルーツを入れたもの。どちらもエスキシェヒルのお土産の定番で、イスタンブールなどの他の都市のスイーツショップでも見かけることがある。エスキシェヒルのメイン通りであるハマムヨルにあるヘルヴァの名店については、この記事の下で紹介している。

ハシュハシュル・チョレキ

チョレキ/トルコのペストリー

ハシュハシュル・チョレキ(haşhaşlı çörek)を日本語にするなら、ケシの実とくるみのペストリーだ。エスキシェヒルだけでなく、他の都市にも存在しているこのペストリーは、ケシの実のつぶつぶと、くるみの香りと触感があいまって、とまらなくなるのだ。

チー・ボレキ

チー・ボレキ/エスキシェヒル・トルコ

チー・ボレキ(Çiğ börek)とは、「生ペストリー」といった意味になる。ボレキは元々、中にひき肉を炒めたものやカッテージチーズなどを入れて作るペストリーで、お茶菓子や朝食や軽食によく食べられる。エスキシェヒル名物のチー・ボレキは、クレープ状の生地の中に、炒めたひき肉と玉ねぎを入れて油で揚げる。軽いランチにおすすめだ。

バラバン・ケバブ

バラバン・ケバブ/エスキシェヒル・トルコ

エスキシェヒルでケバブを食べるなら、バラバン・ケバブがおすすめ。ピデとよばれるパンの上に、バター、ヨーグルト、トマトソースをかけて、牛ひき肉で作ったキョフテ(ハンバーグ)をのせて、最後にとかしバターをかければ完成。ブルサ名物のイスケンデルン・ケバブはお肉だけれど、それのハンバーグ・バージョンといえる。

買う

ショッピングの中心は、すでにご紹介したエスキシェヒル駅からギョプリュ・バシュ駅までの間や、ハマムが集まるスジャク・スラルのエリアあたり。下記で紹介するヘルヴァの名店も、この界隈にある。休日ともなるとものすごい人出になるようだ。

ヘルヴァ

ヘルヴァ(一例)

すでに紹介したヘルヴァだが、トルコでも一二を争う名店がここエスキシェヒルにある。創業は1875年で、それ以来製法や味が変わっていないそうで、いつも長蛇の列ができている名店。午前中に行かないと売り切れてしまうことが多いので、とりあえず観光前にでも立ち寄って購入して、一度ホテルに置きに行くくらいの計画が必要なのだ。ベーシックなバニラ味のヘルヴァ、ココアとクルミ(クルミの夏ヘルヴァ:Cevizli Yazlik Helva)のみの販売。お店は、ハマムヨル通りにある。
金曜日の祈りの時間と、日曜日は休業。現金決済のみ。

www.taninmishelvaci.com.tr

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海泡石

海泡石のパイプ/エスキシェヒル・トルコ

海泡石の製作風景/エスキシェヒル・トルコ

海泡石を使ったパイプやアクセサリーなどが、エスキシェヒルの名物になっている。エスキシェヒルの海泡石は、加工が可能な海泡石で大変貴重なものなのだそうだ。それゆえ、「エスキシェヒル石」として、世界に名をはせている。お店では、職人さんが彫刻している様子を見ることもできる。

海泡石のアクセサリー/エスキシェヒル・トルコ

街のいたるところで、この海泡石を使ったパイプがずらっと並んでいるのだけれど、芸術としか言いようがない模様ばかり。パイプは不要な人には、海泡石を使ったアクセサリーや置物(?)もある。衝撃に弱い柔らかい石なので、取扱には十分注意が必要とのことだ。

カラバク水

エスキシェヒルは、「癒しの水」があるとトルコでは言われている。そのエスキシェヒルで生産されているミネラルウォーターがあって、カラバク水(Karabak Suyu)というブランドで売り出されている。飲食店でもこの水が使われているほか、スーパーなどでも購入ができる。昔、エスキシェヒルを訪れた建国の父アタテュルクが、出された水が気に入らなかったことから、ミネラルウォーター開発のきっかけになったのだとか。エスキシェヒルの各商店ほか、街中にあるMMミグロスなどでも購入可能。

www.kalabak.com.tr

ナスレッディン・ホジャの故郷へ

癒しの水の街・エスキシェヒルには、観光資源が豊富で見所が絶えないが、私が大好きなトルコアニメの一つ、ナスッレッディン・ホジャの生まれ故郷でもある。イスラム哲学者の一人で、偉大な賢人ながら、ユーモアの達人ともされたナスレッディン・ホジャは、1208年にエスキシェヒル県のシウリヒサル地区のホルトゥ村で生まれている。日本でいうなら、ちょっとお茶目な偉いお坊さんといったところ。トルコの国営放送のYouTubeチャンネルでもその動画を見ることができる。このナスレッディン・ホジャの生まれた町は現在、ナスレッディン・ホジャという町名になっていて、黄金の銅像まであるらしい。魅力いっぱいのエスキシェヒルは、イスタンブールやアンカラの中継地点にあるので、ぜひ一泊してみてみてはどうだろう。

アクセスと交通手段

エスキシェヒルへ

エスキシェヒル駅/トルコ

エスキシェヒルへは、フライトでは入れない。エスキシェヒル市郊外には、アナドルポラトカン空港があるのだが、国内線は全く飛んでおらず、なぜかブリュッセルの便しかない(2022年3月現在)。

高速鉄道YHT/エスキシェヒル・トルコ

対して鉄道は便利で利用者数が多い。エスキシェヒル駅は、イスタンブール〜アンカラ間の高速鉄道(YHT)の停車駅なのだ。イスタンブールからたったの2時間ほどで到着するので、金曜の夜は、YHTに飛び乗ってエスキシェヒルの温泉へ!というような広告もあるのだとか。

最大手・メトロ社のバス

高速鉄道YHTの走っていない各都市からエスキシェヒルへは、バスが便利だ。エスキシェヒル市のバスターミナル(オトガル)からは、市内中心部までトラム一本で簡単にアクセスができる。

市内の移動

トラムヴァイ/エスキシェヒル・トルコ

エスキシェヒルの主要な場所はすべて、トラムヴァイ(Estram/エストラム)でカバーできる。オトガル→ハマムエリア→エスキシェヒル駅と、観光客が立ち寄る主な場所はすべてトラムで動けるのが最高だ。アダラルエリア観光で一番便利なのは、イスメット・イノニュ・ドラウ/Ismet Inönü durağı)。降りて数分もかからない。または、エスキシェヒル駅からも徒歩数分程度。

エスキシェヒル市公式サイト

オドゥンパザリ地区公式サイト

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