トルコのドラマ『マザー』と『オスマントルコ帝国外伝』

公開日 2022年2月6日 最終更新日 2022年2月7日

テレビドラマ大国トルコは、中東やアジアのイスラム圏で人気がある。Netflixがトルコでせっせとドラマを制作し続けていて、それらは、日本版Netflixでも視聴できる。ネフリ以外に、テレビ局が放送しているドラマでは、『オスマントルコ帝国』ががんばって放映中だ。LalaとHuluで放送していたけれど、いつの間にかAmazon Primeで放送が開始されていて、月額500円で見放題になっている。しかも、数年前に日本のドラマ賞も獲得したトルコ版『マザー』まで視聴できる。トルコに興味がある人や、トルコ語を習得したい人にとっては嬉しいお知らせだ。

このブログの前身のブログで、『オスマントルコ帝国外伝~愛と欲望のハレム~』について色々書いたページが、数か月で2万PVを記録。そんなに人気なのかと驚いた。でも正直、私はこのドラマがどうしても好きになれない。シーズン1だけ見て、嫌になった(笑)。だって、ヒュッレムはあんなに派手ではなかったし、もっともっと賢かったのだ。

ヒュッレムってどんな人?

アレクサンドラの肖像画とされる/Wikipedia

By Unidentified painter – Image history at en:(del) (cur) 07:21, 4 February 2004 . . ThaGrind (18290 bytes) (Aleksandra Lisowska aka Khourrem wife of Suleyman the Great), Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=125060

アカシックレコードを見た時、ヒュッレムは、幼い頃から相当賢く、明るくて和を大切にする人で、目指すところが高みにあったようだ。人を明るくする性格で、お淑やかな性格ではなかったようだ。欧州の上流階級の人間から見れば、ある意味では、躾のされていない野蛮で生意気な女ともとれる。人を世話をするのが好きなのは、母親似だろう。人を導くことが好きなのは、父親似だろう。そんな賢いヒュッレムは、あんなにわめき騒いでハーレムに連れ去られたわけではなく、実際は「何が起こっているの?」と動揺とドキドキを抱えながらハーレムに入ったようだ。そして、「私は他の女とは何かが違う」ことを自覚していたから、自分の直感に従って行動して、皇后にまで上り詰めたのだ。自分に、相当な自信があったのだろう。

人々がヒュッレムを、「魔女」と言ったことは、おそらく本当だろう。当時の常識では、考えられないことだからだ。特に、西洋人にとっては悪女や魔女でしかない。けれど、スレイマン大帝を”かどわかして”オスマン帝国を悪政に陥れたわけではない。彼女なりに自分が正しいと思うことを、大帝へ差し出しただけ。そして大帝はそれを「おもしろい」と受け入れただけ。それが魔女といわれる理由であり、悪女であるという悪評の元なら、女性はなんのために存在しているのか。女性が持つ男性とは違うリーダーシップを彼女は発揮したに過ぎない。

元々、「10」という数字は、完成をあらわす。トルコでは、オスマン帝国の皇帝は第10代のスレイマン皇帝が賢帝の最後であり、以降は破滅への道を歩むこととなった、といわれているらしい。まさに、10という数字が一つの区切りを表すもので、それ以降は変革と変貌を余儀なくされていたのだろう。

なぁんて。

夢の雫、黄金の鳥籠』の設定のほうがもっともらしい、と私は思うだけなのだけれど、それこそが、「一風変わった日本人的感覚」なのかもしれない。

トルコ版『マザー』のすすめ

トルコ版「マザー」を放映していたスターチャンネルの公式サイトより

同時期にアマゾンプライムに登場した、トルコ版『マザー』(トルコ語の原題はアンネ(anne))がとてもおもしろい。トルコのドラマは韓国のドラマより展開が二転三転することが多いし、1シーズンがえらい長くて、見ている間に飽きてくる。このドラマも長いのだけれど、家庭内暴力にあう子どもを教師が養女にする、という設定は、万人が共感するドラマで、見ている人を釘付けにすると思う。

そして、トルコにも貧富の格差がものすごくあるから、このドラマの主人公メレキのような子はけっこういるようだ。度々、ニュースを騒がせていることもある。

他にも、現実のトルコを彷彿とさせるシーンは多くある。

都心部以外の、中流家庭のトルコの人々の月給は4万円くらいあれば1か月余裕で食べていけるという暮らしぶりであるから、都心部と田舎との差も広がっているし、裕福な人たちと、貧しい人たちとの差も拡大しつつあると思う。それは、日本でも同じなのだけれど、トルコで成功者を目指すことは、自分と家族を楽に暮らさせることなのである。仕事を探すのも大変だし、お給料をもらえても、生活は決して裕福ではない。

そして、メレキを誘拐した教師・ゼイネプは、刑務所に入ることになるのだけれど、その時に「あの女、子どもを誘拐するなんて赦せない」と他の受刑者にいじめられるシーンが出てくるけれど、これもトルコではよくあることらしい。受刑者が受刑者を裁くのである。おそらく、イスラムの教えに則って、なのだろう。

とにかく子どもが大好きな国民性だから、このドラマの反響は大きかったようだ。

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ついでに!トルコ語を勉強するのにも、『オスマントルコ外伝』より『マザー』の方が、より日常会話のフレーズが多いのでいいんじゃないかなぁ、と思う。

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