コンヤから行く世界遺産!チャタル・ヒュユク遺跡

公開日 2021年9月25日 最終更新日 2022年2月28日

チャタルホユック(Çatalhöyük)遺跡は、アナトリア大地の真ん中にある古都コンヤから、南東へおよそ40kmほど車で行った場所にある。2012年にユネスコ世界遺産リストに登録されたものの、いまいち地味な印象が拭えないチャタルホユック遺跡。世界中の研究者から注目を集めたこの遺跡では、今も各国の有名大学がズラリと名を並べて協力しているようだ。チャタルホユック遺跡とは?

チャタル・ヒュユク遺跡とは?

チャタル・ヒュユク遺跡/コンヤ・トルコ

古都コンヤから40kmほど離れた場所にあるチャタル・ヒュユク遺跡は、紀元前8000~9000年ごろのものとされ、発見されたときは世界中から注目を集めたようだ。歴史年表において、旧石器時代と新石器時代をわけるのは定住と農業が始まった時だが、それを特定するのにとても貴重な遺跡とされたのだ。

チャタル・ヒュユク遺跡/コンヤ・トルコ

広大な範囲に3つの塚と18もの層が確認されている。長い月日においてこの地が繁栄した集落であったことを物語っている。この集落には最大で8000人ほどの人々が住んでいたそうだ。この人口は、当時としては大都市であり、同時代、メソポタミア以外にもこのような大きな都市があったということも、大きな発見の一つだったようだ。

チャタル・ヒュユク遺跡/コンヤ・トルコ

チャタル・ヒュユク遺跡はアナトリア最古の遺跡とされてきたが、今はその称号をギョベクリテペ遺跡に譲り渡した形だ。それでもこの遺跡は、旧石器時代~新石器時代の生活や文化等を解明するのにとても大切な遺跡であることに変わりがないらしい。

神殿と地母神像

アナトリア文明博物館・チャタル・ヒュユク遺跡復元/アンカラ・トルコ

アンカラにあるアナトリア文明博物館で、チャタル・ヒュユク遺跡にある神殿の復元を見ることができる。神殿と聞くと荘厳な建築物を想像してしまうが、この時代の神殿の方が、より土着信仰やシャーマニックな雰囲気を感じさせる。さらに、チャタル・ヒュユク遺跡の出土品の中で特に注目を集めたのが、地母神像だ。

アナトリア文明博物館/アンカラ・トルコ

この地母神像は、当時の信仰が女神信仰であったことを物語っている。ここまでふくよかなのは、豊かさと幸せの象徴としてふさわしいからだそう。チャタル・ヒュユクまで足を運ぶチャンスが無い場合は、アンカラのアナトリア文明博物館で当時の暮らしに思いを馳せるのも良いかもしれない。

アクセス

コンヤ市郊外の風景/トルコ

世界遺産になったチャタル・ヒュユク遺跡だが、観光地化されていないからなのか、交通の整備がされていないようだ。チャタル・ヒュユクに個人旅行で行くのは少し難しい状況である。コンヤからチュムラ村というところまで行き、そこからドルムシュに乗り換えてさらに15分ほど進む必要がある。

 

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※この記事は、トルコのとりこ(2019/7/19)をリライトしたものです。

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