
トルコの寝台列車に乗ってみよう!イースタン・エクスプレス
バス大国トルコも、近年は高速鉄道が整備されつつあり、イスタンブール・イズミル・アンカラといった都市間は、高速鉄道YHTで短時間でアクセスが可能となりました。そんな中、まだまだ頑張る寝台列車は複数あって、特に、イースタン・エクスプレスは、2019年から、「ノスタルジック~!」と、国内で急激に人気が出始め、今や予約が困難な状況までに。イースタン・エクスプレス(Doğu Ekspresi)とは?
トルコ国鉄:イースタン・エクスプレス紹介動画
まずは、TCDD(トルコ国鉄)の公式YOUTUBEからイースタン・エクスプレスの動画をどうぞ!
イースタン・エクスプレスあれこれ
古くはオリエント急行が走る路線

オリエント急行
首都アンカラからカルスまでを結ぶこの列車も、もともとは、あのオリエント急行が走った、アジアとヨーロッパを結ぶ路線の一部。アンカラから先の西側は、高速鉄道が走り、オリエント急行は、たまにイスタンブールとパリ間を走る列車となった。
車両構成

イースタン・エクスプレス/トルコ
DE2200と書いてあるディーゼル機関車が客車を牽引。10両編成ほどで、寝台車・クシェット車・普通座席車、食堂車が連結しているらしい。ツーリスト・イースタン・エクスプレスは、寝台車両と食堂車、イースタン・エクスプレスは、普通座席車とクシェット車、食堂車が連結されている。
2つのイースタン・エクスプレス

イースタン・エクスプレス/トルコ
イースタン・エクスプレスは、毎日2本運行されていて、Tursitik Doğu Ekspresi(ツーリスト・イースタン・エクスプレス)と、Doğu Ekspresi(イースタン・エクスプレス)です。ツーリスト・イースタン・エキスプレエスは停車時間が長く、観光が可能。こちらが人気すぎて、発売日でも予約が全くとれない状況になっている。イースタン・エクスプレスの所要時間は25時間だが、ツーリスト・イースタン・エクスプレスは、8時間ほど多めにかかる。
料金と所要時間
【追記】COVID-19の影響で大幅改正になっています2021/10月現在、イースタン・エクスプレスの運行は、ツーリスト・イースタン・エクスプレスのルートで、イースタン・エクスプレスのアンカラ18:55発1本になっているようです。今後も変わっていくと思いますので、詳しくはイースタン・エクスプレスの公式サイトを御確認下さい。
イースタン・エクスプレス公式サイト(TCDD)
ツーリスト・イースタン・エクスプレス
■ルート■

イースタン・エクスプレスのルート/画像:TCDD公式サイト
アンカラを出発して、カッパドキアの玄関口カイセリを通り、世界遺産ディヴリーイの玄関口シワスを過ぎると、列車は風光明媚な大自然の中を走り抜ける。右側は3,000メートルを超える山脈、ムラト川・ユーフラテス川がつくりだした渓谷や、緑豊かなムシュ平原を通ってカルスへと向かう。終点カルスは、世界遺産アニ遺跡の玄関口だ。
■所要時間■
(下り)アンカラ~カルス間:約32時間32分、(上り)カルス~アンカラ間:約30時間40分。
2回日付をまたぐ長旅になる。
■主な停車駅■
駅名 | ↓(下り)カルス行き | ↑(上り)アンカラ行き |
アンカラ | 15:55 | 05:15 |
ウルマック | 18:11 | 翌々03:41 |
カイセリ | 23:28 | 21:20 |
ボスタンカヤ | 翌03:25 | 18:02※ |
ディヴリーイ | 05:46 | 12:20※ |
イルチ | 09:53※ | 08:22※ |
エルズィジャン | 14:34※ | 06:26 |
エルズルム | 21:02※ | 翌02:19 |
カルス | 翌々00:37 | 22:35 |
注:時間はたびたび変更される(どんどん早くなっている…)為、ツーリスト・イースタン・エクスプレスのホームページでご確認ください。
※印:2時間40分~3時間ほどの停車時間があり、TCDD主催の観光ツアーへ参加可能です。
■料金■
アンカラ〜カルス間(片道)/2020年2月現在 1TL=18円(2020年2月現在)
ノーマル運賃(シングルユース) | 480TL(8,410円) |
ノーマル運賃(ペア) | 589TL(10,602円) |
13~26歳割引 | 384TL(6,912円) |
13~26歳割引(ペア) | 489TL(8,802円) |
65歳以上 | 240TL(4,320円) |
65歳以上(ペア) | 300TL(5,400円) |
※2人用寝台車のみです。
イースタン・エクスプレス
■ルート■

イースタン・エクスプレスのルート/画像:TCDD公式サイト
ルートはツーリストと一緒のようだ。長い時間停車をしない為、およそ25時間乗車でカルス(アンカラ)へ到着する。あくまで目的は寝台列車に乗ることであったり、世界遺産アニ遺跡の観光がメインの場合はこちらでも十分、車窓から美しいトルコの大地を愛でることができる。

■所要時間■
(下り)アンカラ~カルス間:約25時間、(上り)カルス~アンカラ間:約24時間30分。
■主な停車駅■
駅名 | ↓(下り)カルス行き | ↑(上り)アンカラ行き |
アンカラ | 17:55 | 08:26 |
ウルマック | 18:00 | 06:55 |
カイセリ | 翌01:13 | 翌01:14 |
スィワス | 04:40 | 21:20 |
エルズィジャン | 10:56 | 15:39 |
エルズルム | 15:15 | 11:42 |
カルス | 18:55 | 08:00 |
注:時間はたびたび変更される為、イースタン・エクスプレスのホームページでご確認ください。
停車時間は、それぞれ5分~10分ほどです。
■料金■
アンカラ〜カルス間(片道)/2020年2月現在 1TL=18円(2020年2月現在)
普通車(肘掛け椅子) | 58TL(1,404円) |
クシェット(2~4人用個室) | 78TL(1,242円) |
※一人使用時は 116 TL
※往復割引は20%適用可
予約方法

イースタン・エクスプレス/トルコ
予約は、TCDDの公式ホームページから予約が可能です。
発売日は、1か月前。
ツーリスト・イースタン・エクスプレスは、空いていればラッキー☆即予約がおすすめです。同時に、カルスのホテルに空室があることを必ずチェックしてください。カルスのホテルは、年中満室状態で、稼働率は100%近くです。
ホテルズドットコム ブッキングドットコム アゴダ エクスペディア
特別な一夜を楽しもう!

イースタン・エクスプレス/トルコ
食堂車がついていて、スープからメイン、デザートまで、一通りのトルコ料理を楽しめる。味は普通。カードはほぼ使えないので、現金を多めに持参しよう。コンセントと洗面台はあるので、電気ケトル、カップラーメン、お菓子、サンドイッチなどの軽食持ち込みがおすすめ。駅近くのケバブ屋さんに電話注文して、5分停車の間に買いに行くこともあるそう…。ちょっとそれはハードルが高い。さらに寝台車では、個室を飾り付けする人も多いようだ。それぞれに工夫をこらして、この特別な旅を楽しんでいるようだ。
アクセス

エルジンジャン駅とイースタン・エクスプレス
アンカラへ駅は、国内線、バス、YHTいずれの方法でもアクセスが可能。一番便利なのはYHT。一番グレードの高いビジネスクラスプラスでは、ゆったり座席と食事がついている202。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
※この記事は、トルコのとりこ(2020/2/28)をリライトしたものです。