
グランド・バザールついでに立ち寄りたい観光スポット3選
公開日 2019年12月1日 最終更新日 2021年10月23日
イスタンブールには、ビザンチン帝国やオスマン帝国時代に建築されたモスクが多数あり、その全てにはとても訪問しきれないので有名なモスクだけ行くのが精一杯になりがち。実は、なかなか足を運びにくい小さなモスクこそ、訪れてみると静かでとても心が落ち着く穴場的スポットなのだ。というより、大きなモスクは一回行けばいっか、という感じなのだ。ツアーでよく行く「グランドバザールに行くの嫌なので、近くにどこかいいスポットはありませんか?」と質問いただいたので、スルタンアフメットからも近いモスクと地下貯水池をおすすめした、そのブログ。
ヌールオスマニエ・ジャーミィ

ヌールオスマニエ・ジャーミィ/イスタンブール・トルコ
グランドバザールといえば、ヌールオスマニエ・ジャーミィ(Nuruosmaniye Camii)だ。と言えるほど、私はたびたびここにきている。1748年にオスマン帝国皇帝・マフムード一世によって建てられ、1755年皇帝オスマン三世の時に完成したモスクらしい。グランドバザールの喧騒を逃れるのにちょうどいいモスク、と思っているのが本音だ。

ヌールオスマニエ・ジャーミィ/イスタンブール・トルコ

ヌールオスマニエ・ジャーミィ/イスタンブール・トルコ
2本のミナレットと、単一の直径25メートルあるドームが特徴的。他のモスクと見た目が異なるのは、バロックとロココ様式を取り入れたから。わりとオスマン帝国の終盤にはロココ様式が取り入れられたモスクが多い。そしてこのモスクも、オスマン帝国お得意の複合施設で、オスマン三世母の霊廟と図書館が併設されている。図書館には貴重な書類が所蔵されており、一般公開されていないようだ。

ヌールオスマニエ・ジャーミィ/イスタンブール・トルコ
ヌールオスマニエとは、“オスマンの光”の意味をつのだとか。博物館ではなく現役のモスクなので、服装とスカーフ着用にご注意を。
テオドシウスの貯水池と1001ディレッキ貯水池

テオドシウスの貯水池/イスタンブール・トルコ
地下貯水池といえば、スルタンアフメットにある地下宮殿が有名で、ツアーでもガイドブックでもそちらを紹介している。のだが、地下貯水池は、実は地下宮殿だけではない。グランドバザールからそう遠くない場所に2つの貯水池、テオドシウスの貯水池(Şerefiye Sarnıcı)と1001ディレッキ貯水池(1001 Direk Sarnıcı)があり、こちらの方が静かで見学しやすい。

地下宮殿/イスタンブール・トルコ
地下宮殿は入場料が必要だけれど、こちらの2ヶ所は無料。地下宮殿のメドゥーサだったり派手なライトアップなどはないが、整列された柱が並ぶ様子を見ることができる。
チェンベルリタシュ・ハマム

チェンベルリタシュ・ハマム/イスタンブール・トルコ
チェンベルリタシュの丘に建てられたハマム(çemberlitaş hamamı)は、ハセキ・ヒュッレム・スルタン・ハマムと人気を二分するハマムといわれる。1584年、セリム二世の母ヌールバヌ・スルタンのために、キョプリュ・メフメット・パシャ・ジャーミィ(Köprülü Mehmet Paşa Camii)の複合施設の一部として、天才建築士・ミマール・シナンが建てたものだ。

ハマムの一例
『オスマントルコ帝国外伝~愛と欲望のハレム~』で御馴染みの、ヒュッレムとヌールバヌは、ハマム人気においても争いを繰り広げているのか~、と思ってしまう。
チェンベルリタシュ・ハマム公式サイト
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※この記事は、トルコのとりこ(2019/12/1)をリライトしたものです。