
シャンルウルファで外せない観光スポット
公開日 2021年9月20日 最終更新日 2021年10月5日
シャンルウルファ(Şanlıurfa)=栄光のウルファという名前は、戦争で活躍したウルファ市民に贈られた称号という誇り高き市民の街である。そのウルファは近年、ギョベクリ・テペの恩恵で再び脚光を浴びている。そのギョベクリテペ遺跡と、市内にある考古学博物館をセットで見学するのがお決まりの一日観光コースなのだが、「せっかくなので、宿泊して2日目観光したい」人(私)用に、見逃せない観光スポットをメモしておく。
シャンルウルファとは

トルコの地域区分
シャンルウルファ県は通称ウルファとも呼ばれる。トルコで8番目に人口の多い県で、東南アナトリア地方に属している。県都は同名のシャンルウルファ市。世界遺産ギョベクリ・テペの拠点ともなる都市だ。シャンルウルファ県は西側にユーフラテス川を抱えていて、北メソポタミアエリアとも呼ばれる歴史的に大変魅力的なエリアでもある。東にはマルディン県、西はガズィアンテプ県、北はネムルート山のあるアドゥヤマン県、北東はディヤルバクル県に囲まれている。

シャンルウルファ/トルコ
シャンルウルファ市には、すべての宗教の祖とされるアブラハム生誕の地があり、県南部には古代都市ハッラーンがある。また、グルメな街としても知られる。
シャンルウルファ県の安全情報

シャンルウルファ安全情報
シャンルウルファ県の南部はシリアと国境を接しているため、渡航・観光はできません。(いつか旅できることを願いメモしておきます。)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)
アブラハム生誕の地と魚の池
リズヴァニエ・ジャーミィ

リズヴァニエ・ジャーミィ/シャンルウルファ・トルコ
石造りのエキゾチックな建物は、リズヴァニエ・モスク(Rizvaniye Camii)だ。キリスト教・イスラム教・ユダヤ教などの宗教の祖とされる預言者アブラハムは、ウルという街の洞窟で生まれたとされ、まさにこのモスクが建っている場所こそが、その地であるとされている(Hz.Ibrahim(A.S.)Peygamberin Doğum Yeri)。ここは聖書協会も認める聖地で「アナトリアのエルサレム」という別名もあるほどだ。世界中から多くの信者がシャンルウルファを訪れる理由はここにある。
魚の湖

魚の湖・バルックギョル/シャンルウルファ・トルコ
聖書によると、預言者アブラハムは残虐なネムルット王によって、火の中に投げ捨てられてしまう。その時神はアブラハムを助けるために、火を水に変え、木々を神聖な魚に変えたとされる。その時にできた湖はハリルユルラフマン湖(Halil-ürRahman)で、アブラハムに恋をして信じていたゼリハ王女が飛び込んだ際にできた湖の2つを総称して、バルックギョル(Balıklıgöl/魚の湖)と言われているらしい。神聖な魚とは鯉のような魚で、餌をあげようとするとパクパクして気持ちが悪…目が離せなくなる。
古代遺跡ハッラーン

古代遺跡ハッラーン/シャンルウルファ・トルコ
シャンルウルファから南へ50kmほど移動した場所には、廃墟となった遺跡とともに、とんがり屋根のかわいい日干し煉瓦の家々が特徴的な村ハッラーン(Harran)がある。ここハッラーンは、旧約聖書に登場する古代都市ハッラーンとされていて、預言者アブラハムが、神の啓示を受けてカナンの地へと旅する途中、数年間住んでいた場所とされている。上から見ると、土の中に作ったハチの巣のように見えてなんだか可愛い。日干し煉瓦で造られた住居は灼熱の夏でも涼しく過ごせる設計なのだそう。

ハッラーン大学跡/シャンルウルファ・トルコ
ハッラーンはモンゴルの襲撃によって滅んだものの、近年まで実際に人は住んでいたらしい。現在は近くの集落へと引っ越している状態なのだそうだ。
他にも時間があればまわりたい名所
2つのキャラバンサライとショッピングスポット
シャンウルファには、2つのキャラバンサライ(旅籠)がある。ギュムリュック・ハヌ(Gümrük Hanı)とバルッチュ・ハヌ(Barutçu Hanı)だ。どちらもショッピングやチャイが楽しめるスポットになっている。中庭では、チャイを片手にゲームを楽しむシャンウルファのおじさま方と混じって、のんびりした午後を楽しむこともできる。
ギュムリュック・ハヌ
バルッチュ・ハヌ
人気急上昇中のウルファへ

古代遺跡ハッラーン/シャンルウルファ・トルコ
日本の外務省は、常にレベル2以上の渡航情報を発出しているシャンルウルファだが、世界中からギョベクリ・テペ遺跡へ視察や観光に訪れる人が増え続けており、今のところ治安で不安な情報はない。トルコ政府も治安維持のために必死のようなので、近い将来に安心して旅ができる日がくるだろう。

最後までご覧いただき、ありがとうございます。
※この記事は、トルコのとりこ(2019/7/19)をリライトしたものです。