イスタンブール観光の真髄!旧市街・スルタンアフメット観光スポット13選

公開日 2021年11月13日 最終更新日 2021年11月14日

アジアとヨーロッパにまたがる世界で唯一の町イスタンブールは、そこかしこに見所が溢れている。特に、ヨーロッパサイドの「旧市街」とよばれる地域は、宮殿があるスルタンアフメット地区に観光スポットが集中している。ビザンチン帝国とオスマン帝国において国の政治と文化の中枢として、1985年、トルコで初めてユネスコ世界遺産リストに登録された。「イスタンブール歴史地域」スルタンアフメットの観光スポットを写真と概要でまとめてみたので、イスタンブール観光の参考にしてください!

トプカプ宮殿&ハレム

送迎の門/トプカプ宮殿・イスタンブール・トルコ

スルタンアフメット地区において、観光の大黒柱を担うのが、ここトプカプ宮殿だ。難攻不落とされたコンスタンティノープルを落とした、征服王メフメト二世から約400年間、歴代の皇帝の居城となった。ヨーロッパの古城のような高さや派手さはないのだけれど、政治エリア、皇帝の住居エリア、ハレム、台所などが効率よく動けるように庭で仕切られた宮殿は、素晴らしいの一言に尽きる。世界三大陸を手中におさめた王にふさわしい玉座やカフタン、輝く宝石と贅沢な品々が展示されている。ドラマやマンガで大人気となったハレムも見逃せない。

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スルタン・アフメット・ジャーミィ(ブルーモスク)

スルタン・アフメット・ジャーミィ/イスタンブール・トルコ

別名ブルーモスクとよばれるモスクは、アヤソフィア・ジャーミィと向かい合って立つ、イスタンブールの象徴的存在。オスマン建築において「最後の最高傑作」と評されるモスクは、アフメット1世のために造られたモスクだ。2万枚ほどのイズニックタイルが使われ、内部は美しい青に染まっていることから、ブルーモスクと称されるようになった。ベネチアから贈られた多彩な色使いのステンドガラス、6本のミナレット、そしてライトアップされた夜のモスクも見逃せない。

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アヤソフィア

アヤソフィア/イスタンブール・トルコ

「神の知恵」を意味する名のアヤソフィアは、ビザンチン帝国時代の537年に建てられた正教会だった。オスマン帝国がコンスタンティノープルを征服した後、教会はモスクへと改修されたのだが、政教分離政策を問った建国の父・アタテュルクによって博物館となった。のだが、2021年にふたたびアヤソフィアはモスクとなった。イスラム教徒とキリスト教徒の間で物議を醸し出したことは記憶に新しい。ビザンチン絵画とカリグラフィーを見ることができる貴重なモスクになっている。

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地下宮殿

地下宮殿/イスタンブール・トルコ

地下宮殿は、4~6世紀ごろにつくられた地下貯水池。ビザンチン帝国からオスマン帝国時代にかけて利用されていたそうだ。水は、市外からヴァレンス水道橋を通って地下をとおり、トプカプ宮殿までひかれていた。地下宮殿の奥行きは140m、幅70m、高さ8mで、元々は336本もの柱があったとされるが、今見ることができるのは、240本ほど。

地下宮殿/イスタンブール・トルコ

コリント式の柱の中には、メドゥーサになっているものが2つある。柱の下に置かれているメドゥーサは何だか異様な雰囲気で不気味でしかない。今でも水が貯まっていて、時期によってはアート展等のイベントが行われている。 goo.gl

イスタンブール考古学博物館

イスタンブール考古学博物館

トプカプ宮殿の庭園に造られたイスタンブール考古学博物館は、国立考古学博物館・古代東方博物館・装飾タイル博物館の3つの建物で構成されていて、1つのチケットでまわれるのでお得感がある。ローマ・ギリシャ彫刻の素晴らしいコレクションと貴重な石棺のコレクションが有名。遺跡好き、彫刻好き、ギリシャ・ローマ時代の芸術品などがお好きな方なら、半日ほどは時間を割いて見ておきたいところ。

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キュチュック・アヤソフィア・ジャーミィ

キュチュック・アヤソフィア・ジャーミィ/イスタンブール・トルコ

ビザンチン帝国の皇帝ユスティニアヌスとその妻テオドラによって、527年~536年ごろに建てられた教会は、1491年に、ベヤジット二世の依頼を受けたフセイン・アーがモスクに改修。小さなモスクだけれど、静かで厳かで品格がある。観光地からは少し離れているので、喧騒から離れて見学できるのもいい。 goo.gl

ソコルル・メフメト・ジャーミィ

ソコルル・メフメド・パシャ・ジャーミィ/イスタンブール

第11代皇帝、セリム二世の治世を支えた大宰相ソコルル・メフメト・パシャは、オスマン帝国の大宰相の中でも、特に政治的手腕が高く評価されている人物だ。そのソコルル・メフメト・パシャの依頼により、建築士ミマール・シナンが建てたモスクは、路地裏にひっそりとあるのだけれど、中はけっこう豪華だ。余談だが、『夢の雫、黄金の鳥籠』にも登場する賢い大宰相が仕えたセリム二世は、酒と女に溺れた最低な皇帝として揶揄されているけれど、母ヒュッレムから、「政に興味のないフリをして生き延びろ」と言われたとか言われないとか。そんな話をグルグル巡らせながらモスク巡りをするとけっこう楽しい。

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ピッポドロームと野外劇場

オベリスク/イスタンブール・トルコ

ピッポドロームは、戦車競技が行われていた場所で、トルコ語では馬競技場を表すアト・メイダヌとよばれている。広場というよりは広い通りという雰囲気なので、三本のオベリスクと噴水も見逃しがちになる。お休みの日には混雑する広場周辺では、ピクニックのように芝生でくつろぐ家族がいたり、チャイやジュースを売り歩く人やシミットなどの屋台があったりする。野外劇場でのオスマン軍楽隊(メフテル)の演奏は無料なので、出会えたらぜひ聞いてみて。

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トルコ・イスラム美術博物館

トルコ・イスラム美術博物館/イスタンブール・トルコ

イスラム文化を知るための書や絨毯などが展示されているトルコ・イスラム美術館は、トプカプ宮殿のすぐ近くにある。元々この建物は、第十代皇帝スレイマンの大宰相で、一番のお気に入りだったとされるイブラヒム・パシャの邸宅であった。ドラマやマンガを見たり読んだりしていた人にとっては、スレイマン皇帝が建てさせたあの邸宅がまだ残っていて、まさにここが歴史の舞台であったことに少し感激すると思う。こちらも、オスマン帝国の天才建築士ミマール・シナンの作品の一つになっている。

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大宮殿モザイク博物館

大宮殿モザイク博物館/イスタンブール・トルコ

ビザンチン帝国時代の柱廊跡とほぼ無傷のモザイク画が発見され、この辺りに大宮殿があったことがわかった。モザイク画は、柱廊のあった中庭の北東部に残されていたそうだ。モザイク画を保護するようにして博物館が建てられ、一般公開されている。この写真のようなモザイクが壁にずらっと展示されていて、博物館の床には一面のモザイク画。当時の雰囲気をそのまま感じられる貴重な博物館だ。

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ジャフェル・アー神学校

wikipedia

1559年、スレイマン皇帝の治世下で、ジャフェル・アー(アーは敬称)の依頼を受けたミマール・シナンが建築した神学校(イスラム教の学校)だ。1989年にトルコ文化サービス財団によって修復され、アートセンターとしてオープン。トルコの伝統工芸の技術を伝えるワークショップが開催されているようで、外国人観光客も利用可能。レストランが併設されている。詳細は、下記公式サイトをご覧ください。 goo.gl

トルコ文化サービス財団公式サイト

tkhv.org.tr

ハセキ・ヒュッレム・スルタン・ハマム

ハセキ・ヒュッレム・スルタン・ハマム/イスタンブール・トルコ

第十代皇帝スレイマンの愛妻ヒュッレムの依頼を受けて、宮廷建築士ミマール・シナンが建てたハマムは、女性の観光客に大人気のスポット。中は、白を基調とした清潔なインテリアで清潔感があって、主に外国人観光客向けの高級ハマムになっている。シルクのタオルや質の良い石鹸を使うなどして、すべてにこだわりがあるハマムは、他のハマムに比べたら少し割高…なのだけれど、初めてハマムを利用する方や、物は試しに体験してみたいという方におすすめしている。

アヤソフィア・ハセキ・ヒュッレム・スルタン・ハマム

hurremsultanhamami.com goo.gl

アラスタ・バザール

アラスタ・バザール/イスタンブール・トルコ

スルタンアフメットの裏通りにある商店街・アラスタバザール(青空市場)は、グランドバザールやエジプシャンバザールよりも規模は小さめではあるが、ハマムのタオルや、トルコのお土産全般、エキゾチックなサンダルや装飾品、アクセサリーなどのお店が軒を連ねている。屋根がないからなのか、どこか開放的な雰囲気で、散歩がてらのウィンドウショッピングにも最適。混雑している2大バザールが苦手な方はこちらでショッピングするのもおすすめだ。 goo.gl

見所満載のスルタンアフメットへ

スルタン・アフメット・ジャーミィ/イスタンブール・トルコ

スルタンアフメット地区にある観光地すべてをまわるなら、一日ではとても無理そう。アヤソフィアとブルーモスク、それにトプカプ宮殿だけで一日がつぶれてしまう。モスクにはお祈りの時間入ることができないので、限られた時間での入場になる。事前に公式サイトを確認の上、スルタンアフメット観光のプランニングをするといいと思う。また、スルタンアフメット公園付近で、向こうから声をかけてくる人はほぼ100%商業目的でロクな人がいないので、ご注意を。

訪問可能時間(ブルーモスク公式サイト)

土曜日~木曜日
08:30 11:30
13:00 14:30
15:30 16:45
金曜日
13:30

 

最後までご覧いただき、ありがとうございます。

※この記事は、トルコのとりこ(2019/9/1)をリライトしたものです。

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