
トルコの首都アンカラの移動手段とアンカラカードまとめ
公開日 2021年7月21日 最終更新日 2021年11月19日
トルコの首都アンカラには、2つの駅がある。トルコ国鉄(TCDD)のアンカラ駅と、YHT(トルコの新幹線)のアンカラ高速鉄道駅だ。2つの駅は隣接しているので、場所においては混乱することはないだろう。アンカラにはそれ以外にも鉄道が2つある。アンカライと呼ばれる“ライトメトロ”、M1~M4路線の地下鉄だ。初めてアンカラを旅する時、必ずガイドブックの路線図を見て、どこに宿をとるか、どう動けば効率的かを、検討せねばらない。観光に必須のアンカラ・カードもあわせて、旅のまとめ。
アンカラにある2つの駅
アンカラ高速鉄道駅(Ankara YHT Garı)

アンカラ高速鉄道駅
YHTは、イスタンブールからアンカラを約5時間で結ぶトルコ版の新幹線。あと数年の間に、トルコの主要都市が結ばれる予定のようだ。その高速鉄道専用の駅舎として、2016年に完成した。食料品店やケータイショップが入り、近代的で明るい駅舎だ。セキュリティ体制もしっかりしていて、パスポートチェック後にホームへ進める仕組みをとっている。
アンカラ駅(Ankara Garı)

アンカラ駅
こちらは、トルコ国鉄TCDDが古くから利用してきた駅舎。高速鉄道ができてからも現役で利用されている。アンカラ高速鉄道駅舎に隣接していて、ウルス地区側(旧市街側)に立地している。主にEkspresi(エキスプレス)とよばれる都市間特急列車が発着していて、観光客に人気の、イースタン・エクスプレスなどの寝台列車も、この駅から発着する。駅には広い待合室はあるが、食料や水などは、街の中心部で調達するとよい。
アンカラの路線図

アンカラ路線図
Beşiktaşlıaşık, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons
※今後も路線延長されるため、詳しい情報は、下記、EGO(アンカラ交通局)の公式サイト確認ください。

アンカラ路線今後の拡大について/EGO公式サイト
アンカラ電力・石炭ガス・バス事業機関(EGO総局)
アンカライと地下鉄
アンカラに限らずだが、トルコは各都市で路線が拡大する傾向にある。アンカラもまた、新路線が建設中だ。特に、アンカラ・エセンボア空港に乗り入れる路線には期待ができる。完成すれば空港からアンカラ高速鉄道駅に一本で移動ができるようになり、旅行者にもメリットが大きい。
アンカライ(Ankaray)

アンカライ(Ankaray)
アンカライは、Ankara+RAILの造語。全長8.5 kmの地下鉄で、11駅で構成する「ライトレールシステム」だ。1996年8月30日に開通し、イスタンブールのM1地下鉄に次ぐ古い路線である。アンカラのバスターミナル(AŞTİ)から、チャンカヤ地区のディキメビまでの11駅を走る。つまり、バスでアンカラに入る際には、一般的にこのアンカライを利用して中心部まで行くことになる。

クズライ/アンカラ
アンカラの旧市街の夜は、治安があまりよくないことで知られている。夜も出歩くなら、新市街中心部クズライ駅周辺に宿をとるのが無難だろう。繁華街なので夕飯にもショッピングにも便利な立地だ。
地下鉄

アンカラの地下鉄(Ankara Metrosu)
旧市街ウルスと繁華街クズライとを結ぶ地下鉄M1路線と、アタテュルク廟を観光する際に利用するであろう、地下鉄M2路線がメインとなる。
※最新の路線図は、EGO(アンカラ交通局)の公式サイトを参照してください。
高台からアンカラを一望・ケーブルカー

アンカラのケーブルカー
日本でも、横浜・みなとみらいにケーブルカーが建設され、話題になった。トルコでも、各都市にケーブルカーが導入されていて、観光客誘致に役立っているようだ。アンカラのケーブルカーは、2014年6月に、トルコで初めて建設された。地下鉄イェニマハレ駅からシェンテペの中心部までの路線で、1時間あたり2400人の乗客を輸送できる。ケーブルカーは15秒ごとに駅に入り、標高差200メートル・距離約3,257メートルを約14分でカバーできる。
アンカラカード(ANKARA KART)
アンカラの交通局EGOが運営する各公共交通機関に乗車するためには、アンカラ・カードが必要だ。
アンカラカードの種類

一番上:チャージ式ブルーカード/アンカラカード

一回限り使い捨てカード/アンカラカード
イスタンブール・イズミル・ブルサ・アンカラなどの都市には、公共交通機関共通で使える交通カードがあって、アンカラ版は、アンカラカード(Ankara Kart)とよばれる。観光で使えるカードは下記の3種類。
1. チャージ式カード(TAMと書かれたブルーのカード)
2. 1回限りの使い捨てカード
3. マスターカード・コンタクトレス対応クレジットカード/デビットカード
その他、NFC(おサイフケータイ(スマホをかざすタイプで、アプリをダウンロードして登録する)タイプもあるが、こちらは観光では使わないだろう。
数回乗るくらいなら、使い捨ての【KULLAN AT BİLET BİR BİNİŞ ÜCRETİ】(写真右)が便利だ。数日間滞在するなら、チャージ式の【AKILLI KART BİR BİNİŞ ÜCRETİ】カード(写真左上)が割引が適用され、お得になるのでおすすめだ。
JALグローバルウォレットカードのススメ

JALグローバルウォレット公式サイトより
旅好きなら、持っておいて損はない、JALグローバルウォレット。実際に私も愛用している。住信SBIネット銀行に口座を開設(NEO BANK)して、銀行口座に預金しておけば、そこからチャージして使えるデビットカードだ。メリットが大きいので、おすすめ。
1.旅に必要な金額だけ入金しておけるので、万が一盗難にあっても被害が抑えられる
2.JALのマイルが貯まる
3.両替レートがお得になる(海外のATMですぐ引き出せる)
4.JAL搭乗時の搭乗券になる
5.ロンドンをはじめとした、EU各都市の交通機関で使える
6.日本でもクレジットカードとして、または店頭でかざして決済できる
アンカラカードの使い方
チャージ式のブルーのカードの場合

チャージ式とマスターカード・コンタクトレスの場合/アンカラカード
チャージ式のブルーのカードと、マスターカード・コンタクトレスを利用する場合、絵図のようにかざして使う。
使い捨てカードの場合

使い捨てはタッチしない/アンカラカード
一回限りの使い捨てカードを利用する場合、絵図のように機械上部に挿入して使う。カードに記載のある矢印方向に従おう。
ますます成長を続けるアンカラへ

アンカラとアンカライ
トルコでは、トルコリラが暴落している時も、決して公共事業の拡大の手を緩めることはないようだった。人口も伸び続けるトルコで、今後もますます便利になっていく鉄道を乗りこなして、快適なトルコ旅行にしたいものだ。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
※この記事は、トルコのとりこ(2019/7/31)をリライトしたものです。