
世界遺産の街エディルネにある2つの美しいジャーミィ
公開日 2021年7月21日 最終更新日 2021年9月23日
オスマントルコ帝国建国後、二番目の首都とったエディルネは、ブルガリアやギリシャ国境近くにある。世界遺産のジャーミィと、トルコ国技であるオイルレスリングで有名な街だ。エディルネにある美しいグルグルのジャーミィとあわせて、旅のまとめ。
定番!世界遺産セリミエ・ジャーミィ

セリミエ・ジャーミィ/エディルネ
2011年、ユネスコ世界遺産リストに登録されたセリミエ・ジャーミ(Selimiye Camii)。時の皇帝であるセリム二世の命により、イスタンブールで一番格の高かった正教会・アヤソフィアをも凌ぐ巨大なドームを持つこととなった。イスラム建築史において最高の建築士とされる、ミマール・シナンの作品の一つで、シナン自身に「傑作」と言わしめたほどの荘厳なジャーミィだ。

セリミエ・ジャーミィ内部/エディルネ
モスクの建設は1568年に開始。アヤソフィアより大きなドームは、高さ42.30メートル、直径31.30メートルになった。ジャーミィにとって欠かせない、説教壇とミフラブ(メッカの方角を示すくぼみ)は、大理石でできている。タイル製造の中心地イズニックで造られたタイルと、101種類ものチューリップパターンが使用されていて、細かな装飾まで見逃せない。

おすすめ!ブルマル(ユチシェフェリ)ジャーミィ

ブルマル(ユチシェフェリ)ジャーミィ内部/エディルネ
ブルマル(ユチシェフェリ)ジャーミィ(Üç Şerefeli (Burmalı) Camii)は、1443年~1447年ごろ、皇帝ムラト二世によって建てられた。セリミエ・ジャーミィよりさらに古い時代のものになる。中央のドームは24メートルあり、ジャーミィは横長の設計。後に、ミマール・シナンは、このモスクに倣って、イスタンブールの3つのジャーミィを建築設計したという。

ブルマル・ジャーミィ柱廊の中庭/エディルネ
この柱廊が私のお気に入り。エキゾチックで規則正しい柱廊は、陰ひなたのバランスもいい。天井では、小さなドーム一つ一つ、美しい細工がされていて、見逃せない。ブルマルとは「ねじれた」、ユチシェフェリは「三つの廊下」という意味がある。おすすめはこの中庭から見たミナレット。

ブルマル・ジャーミィ/エディルネ
ミナレットと回廊がなんとも美しく、本当に絵になるジャーミィだ。ブルマル・ジャーミィは、これだけではない。入口にも注目しよう。この中庭に入るドアがとても美しく傑作であると、とても有名だ。

ブルマル(ユチシェフェリ)ジャーミィ/エディルネ
秩序正しいイスラム教の特徴である幾何学模様のドア。この一つ一つの彫が芸術そのものなのだ。
旅の中の遠足は必要だと思う

ヤー・ギュレシュ/エディルネ
エディルネへは、イスタンブールから日帰りも可能だ。滞在時間は限られるが、訪れるべきスポットはすべて、セリミエ・ジャーミィから徒歩圏内。エディルネは、イスタンブール観光における遠足のようなものだと思っている。名物料理もあり、名物土産もあり、美しいジャーミィもある。わざわざでも見に行く価値が十分にあるのだ。
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※この記事は、トルコのとりこ(2020/1/26)をリライトしたものです。