カッパドキア観光で重要な町!ユルギュップ

公開日 2021年9月14日 最終更新日 2021年10月4日

ユルギュップ(Ürgüp)は、カッパドキアを構成する地区の一つで、カッパドキアで最もナイトライフが充実している繁華街といったイメージだ。ギョレメ野外博物館などがあるギョレメ地区の東側に位置していて、県都ネヴシェヒルから20km東にある、と言われてもなんだかイメージはつかめない。カッパドキアのいくつかある地区の中で、ギョレメと並ぶ観光上の重要な町である。ユルギュップを訪れる魅力とは?

ユルギュップとは?

ユルギュップ中心部/カッパドキア

「ユルギュップ」という名前で呼ばれ始めたのは、トルコ共和国建国後、数年を経てからなのだそう。その前までは、バシヒサル、ハギオスプロコピオス、オシアナなどと呼ばれていたらしい。オスマントルコ帝国時代には、Burgut kalesi(ブルグット城)があった。今もユルギュップの象徴であるテメンニの丘からは、ユルギュップの美しい町並みを見ることができる。

ギョレメとの違い

カッパドキア観光で中心となるギョレメ地区は、ギョレメ野外博物館や多数の洞窟ホテル、それにバルーンツアーもあって観光には欠かせない地区だ。対してここユルギュップは、ギョレメよりオシャレな居酒屋やバーやレストランがあったり、スーパーがあったり、ホテルもバリエーション豊かで、どちらかといえば外国人観光客が夜通し遊べて、お酒も楽しめるお店が多くある印象である。つまり、夜遊び=ユルギュップといった感じ。

ユルギュップの古い家々/カッパドキア・トルコ

夜遊びだけがユルギュップではなく、街はずれには有名な奇岩である「妖精の煙突」や古い石畳の道や、伝統的な石造りの家々があって、観光にも事欠かない地区なのだ。

美人三姉妹

美人三姉妹/ユルギュップ・カッパドキア・トルコ

ここユルギュップ地区で有名な奇岩といえば、美人三姉妹だ。3つ並んでユルギュップの町を見下ろしていることから、「三姉妹」と言われている。ガイドさんによって言い方が少し変わることがあって、「三人の美人さん」や「美人三姉妹」ともいわれる。

美人三姉妹/ユルギュップ・カッパドキア・トルコ

間に小さな岩が隠れていて、「三姉妹というよりは、母子と父の親子じゃないか?」と思う日本人が多いようだが、私もそう思う。文化の差だろうか…。ギョレメとユルギュップを結ぶ幹線道路沿いの高台で、見ることができ、ツアーでも見学する場所になる。

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ワインと葡萄の産地

カッパドキアの葡萄畑/トルコ

ユルギュップをはじめとしたカッパドキア地方は、古くから葡萄の産地だった。冬寒く夏暑いカッパドキアは乾燥していて緑が少ないエリアだが、夏は葡萄畑の緑に覆われる。

トゥラサンのワイン/カッパドキア・トルコ

これらの葡萄で醸造されたカッパドキアワインは、軽い口当たりでフルーティで飲みやすい。Turasan(トゥラサン)とKocabağ(コジャバー)の2大メーカーがあり、トゥラサンの店舗・ワイナリーはここユルギュップに店舗を構え、いつも多くの観光客でにぎわっている。時間があればぜひとも立ち寄っておきたいスポットだ。

トゥラサン公式サイト

www.turasan.com.tr

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ユルギュップ近郊

ユルギュップ地区での観光は、中心地での宿泊や食事、三姉妹の観光がメインになるのだろうが、ユルギュップ地区は広いので、中心地から外れた周辺の村にも、有名な観光スポットはまだある。ドルムシュ、タクシー、レンタカーいずれかを用意して旅しよう。

静かな城塞の村・オルタヒサル

オルタヒサル/カッパドキア・トルコ

オルタヒサル(Ortahisar)は、とても静かな村だ。ぽっこり突き出た岩がオルタヒサルの城塞が目印になる。同じく岩山が特徴のウチヒサル城よりも小さいものの、眼下に広がるカッパドキアを一望できる。城塞へと至る道には、小さいお土産屋さんも並んでいる。

オルタヒサル城からの眺め/カッパドキア・トルコ

特に午後は訪れる人はほとんどなく、穴場中の穴場になる。鎖を使って上まで登りきって眺める景色が最高なので、ぜひ写真におさめておきたい。

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トルコのTVドラマの舞台・ムスタファパシャ

ムスタファパシャ/OldGreekHouse Wikipedia

日本人には無名でも、トルコ人には絶大な人気を誇る村、ムスタファパシャ。2003年に放送された人気ドラマ『Asmalı Konak(アスマル・コナック)』の舞台だった。石造りのかわいい町並みが最近は外国人バックパッカーにも人気で、この町に宿をとる人は少なくないらしい。古くはシナソスとよばれる町で、ギョレメやユルギュップに比べてとても静かなのに、田舎すぎないところも人気の秘密なのかもしれない。

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クズルチュクル・バレー

クズルチュクル・バレー/カッパドキア・トルコ

ツアーなどで行くことが多いローズ・バレーの近くにあるクズルチュクル・バレー(Kızılçukur Vadisi)は、カッパドキアでも最高の夕日の名所。小さなグランドキャニオンのような景色は、ほんのりピンクに染まっている。夕方には谷全体が赤く染まり、その素晴らしい時間を見るために多くの人が、クッションやワインを持って、この谷を訪れる。

夕日に染まる谷/カッパドキア・トルコ

特にカップルで旅している人には、この景色がロマンチックでおすすめだ。

カッパドキアは広い!事前に計画を

カッパドキア地図

カッパドキアを旅するとき、一番のネックは移動手段だ。見所が散見しているためどうしてもツアー参加が必須だ。事前に日本でオプショナルツアーを予約していくか、現地の旅行会社で予約するかのどちらかの方法になる。カッパドキアには日本人スタッフが常駐する旅行会社があるほか、ほとんどの人が日本語を話せるためコミュニケーションにも困らず、イスタンブールのようなボッタクリ旅行会社もない(はず)。価格比較などで安心安全で効率的で楽しい旅をしたいものだ。

最後までご覧いただき、ありがとうございます。

※この記事は、トルコのとりこ(2019/8/19)をリライトしたものです。

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