公開日 12/07/2021 最終更新日 2023年9月12日
エチオピアの南は人類が誕生した地。モカコーヒーを生んだ国で、大地から浮き出た十字架がある国で、モーセの十戒がおさめられたアークがある国。ナイル川上流に位置していて、多くの民族とアフリカの自然が魅力のエチオピア。行ってみたいけれど、正直不安もある。一生に一度は行きたい、エチオピアで聖なる場所を巡る旅、行ってみよう。
治安情報【2020年11月】北部で武力衝突があったため、アクスムは渡航延期勧告が出ています。【2020年8月】エチオピアの紛争で、TPLFが北部地方を占拠。さらに飢饉も発生しており、状況が落ち着くまで旅は困難です。
目次
エリアと主な観光地

エチオピアの地図
首都・アディスアベバ

三位一体教会/アディスアベバ・エチオピア
聖ギオルギス教会/三位一体教会/メルカート(市場)/ピアッサ(アディスアベバの銀座)
北部エチオピア周辺

ブルーナイルの滝/バハルダール・エチオピア
ラリベラ/ゴンダール/シミエン国立公園/バハルダール(ブルーナイルの滝)/アクスム
ダナキル砂漠
ダロール火山/エルタ・アレ火山/塩湖
南部エチオピア周辺
アバヤ湖・チャモ湖周辺
アルバ・ミンチ/コンソ/ゾルバ
エチオピアを旅したい5つの理由
1.ラリベラの岩窟教会群/北部エチオピア

聖ギオルギス教会/ラリベラ・エチオピア

エマニュエル教会/ラリベラ・エチオピア
エチオピアを代表する世界遺産・ラリベラの岩窟教会群はあまりにも有名だ。岩山の上の凝灰岩を、十字の形にくりぬいて掘ったエチオピア正教会の岩窟教会である。ラリベラの教会群は全部で12。坂上にある第1グループは6つの教会、坂下にある第2グループは5つの教会、離れた場所に聖ギオルギス教会がある。聖エマニュエル教会の第2グループと聖ギオルギス教会を見学するのがツアーでは一般的だ。ラリベラの街は、 新エルサレムとも称されていた。
2.コーヒー・セレモニー

コーヒーセレモニー/エチオピア

コーヒーセレモニー/エチオピア
コーヒーノキの原産地はエチオピアであることはよく知られている。コーヒーを広めたのは、紅海を挟んだ対岸にあるイエメンの港町・モカからであったため、モカコーヒーとよばれている。やがてコーヒーはオスマン帝国へ伝わり、コーヒーを提供するカフェが生まれた。そのエチオピアで、生豆を焙煎して淹れるまでを見学して、実際にいただくことができる、コーヒー・セレモニーが人気だ。コーヒー好きは絶対に逃せない。
3.3つのプレートが重なる場所/ダナキル砂漠

エルタ・アレ火山/ダナキル砂漠・エチオピア

ダロール地区/ダナキル砂漠・エチオピア
世界一過酷な砂漠と名高い・ダナキル砂漠には、ダロール火山、エルタ・アレ火山、塩湖がある。塩湖では、塩を切り取ってロバで運ばせるアファールの人々がいる。日中は40℃超えとなり、火山付近ではガスマスクが必須となる。それでも、ここでしかできない生々しい地球を見るべきだ。
4.聖地・アクスムとゲラダヒヒ/北部エチオピア

シオンの聖アリア教会/アクスム・エチオピア

シバ女王の神殿/アクスム・エチオピア
「失われたアーク」のアークはエチオピアにある、のだろうか。古代イスラエルのソロモン王と、かの有名なエチオピア帝国の女王・シバの子・メネリク一世が、この地に運んだといわれている。残念としか言いようがないが、この教会は女人禁制だ。シバ女王の神殿もあわせて訪れておきたい。

ゲラダヒヒ/シミエン国立公園・エチオピア
アクスムがある北部エチオピアには、シミエン国立公園がある。絶滅の危機にあるゲラダヒヒを見ることができるのだ。ゲラダヒヒは草食で、エチオピアの高原地帯でしか見ることができない。チャンスを逃さず見ておきたい。
5.アルバ・ミンチ周辺/南部エチオピア

コンソ文化村/エチオピア
日本ではあまり注目度の高くない南部エチオピアだが、南部こそ、エチオピアらしい風景に出会える。特に、アバヤ湖・チャモ湖周辺にある、アルバ・ミンチと、コンソ、ゾルバ地区は必見。静かなロッジで過ごしながら、エチオピアの各部族をめぐる。観光ルートでは出会えない各部族の家屋や風景、人に会いたい。
ツアーと個人旅行

エチオピア航空イメージ
エチオピアは、英語が観光地以外ではほぼ通じないので、アディスアベバでの食事やショッピング、ホテル以外は、英語ガイドをつけることは必須だろう。ラリベラの岩窟教会群やコーヒーセレモニーなどの主要な観光地だけをまわるなら、2泊4日の航空券+ホテル+オプショナルツアーで十分。しかし、せっかくのエチオピアだから、もう少しゆったり滞在したい。

ドルゼ族の集落/エチオピア
よほど旅慣れた人以外は、添乗員付きツアーがいい。アフリカのツアーと言えば、道祖神。マニアックな手配もここならしてくれるはず。一般向けにはユーラシア旅行社もおすすめだ。オプショナルツアーは、日本人の方がいるツアー会社がいい。詳細はページ下部のリンクへ。
旅心そそられるエチオピアへ

アルバ・ミンチのパラダイスロッジ/エチオピア
映画『フラワーショウ!』でエチオピアを見てから、猛烈に旅したくなった。ラリベラだけが突出して有名な国は、「大地の熱と神秘に包まれた美しい国」の仲間入りをしたのである。ただし、実際に旅するとなったら、添乗員付きツアー以外は利便性に欠け大変だ。旅の上級者向けの国である。北部はさっと観光ルートをまわって、南部で何泊かゆっくりしたいものだ。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
エチオピア連邦民主国を旅する準備

エチオピア国旗
首都
アディスアベバ
言語
アムハラ語、ほか州ごとに公用語あり
ベストシーズン
アディスアベバの乾季は10~3月
※南部は海抜1,000m以下
※それ以外は高地
服装
動きやすい服装で、捨ててもいいものを
ウィンドブレーカーは必須
フライト

Konstantin von Wedelstaedt (GFDL 1.2 <http://www.gnu.org/licenses/old-licenses/fdl-1.2.html> or GFDL 1.2 <http://www.gnu.org/licenses/old-licenses/fdl-1.2.html>), via Wikimedia Commons
エチオピア航空(ナショナル・フラッグ/StarAlliance加盟)
※2021年7月現在:仁川経由での直行便運航
【経由便】
ANAが共同運航便として、南回り・北回りで各都市経由で運行
エミレーツ航空の乗り継ぎが便利
空港
ボレ国際空港(アディスアベバ)
空港から市内まで

アディスアベバの街並み/エチオピア
個人運営のミニバス(青と白の車両)か、国営タクシー(ベンツ)で移動。タクシーはメーター制ではない為、乗車前に交渉する。個人で手配する場合は、Vertlaの送迎サービスを利用するのが最善策
基本情報
- キリスト教徒とイスラム教徒は半々
- 通貨:エチオピア・ブル、サンチューム(センツ)
- チップ:不要だが、ポーターとレストランでサービス料なしの場合は心づけ程度に
- ビザ:必要+6か月の残存期間
- 親日の人が多い
- 政府関係の敷地・施設はすべて写真撮影禁止。
- ※誤ってカメラを向けただけでカメラごと没収
- エチオピア北部とアディスアベバは高山病に注意する
- エチオピア正教会は、女人禁制としていることがあるので注意する
- 教会では教会関係者にカメラを向けたりしない
- 教会では撮影禁止/フラッシュ禁止など必ずルールを守る
- 岩窟教会では、ダニ・ノミの生息地のため、ズボンのすそなど触れないようにする
- 水道水は絶対に厳禁
- ※シャワーの水も口に入らないようにすること
- 特にアディスアベバでは、スリ・置き引きが多いので注意
- とにかく情報が少なく、『地球の歩き方東アフリカ』だけが頼り
- ※でも少し古い